※2018年10月16日(火)スタート!
舞台は13世紀の高麗。王と文臣貴族による朝廷は権力を失い、武力を背景とした武臣が政権の座に就いて約50年。権力闘争に勝利し武臣政権の頂点に立ったチェ・チュンホンは、自らの権力基盤である都房トバンを率いて国政を牛耳っていた。そんな中、都房の暴政に不満を抱いた僧侶たちが反乱を起こしたのをきっかけに、全国の寺院は大々的な弾圧を受けることになる。赤ん坊の頃に寺に引き取られ、僧侶見習いのムサンとして育てられたキム・ジュンは、チェ・ヤンベクの都房親衛隊に逮捕され、チェ・チュンホンの屋敷から逃亡した奴婢の子であると発覚してしまう。チェ・チュンホンの孫娘ソンイの助言で処刑を免れたキム・ジュンは、撃毬キョックの腕前によって、チェ・チュンホンの長男でソンイの父であるチェ・ウの目にとまり、家臣として取り立てられる。折しも北方で大帝国を築いたモンゴルが高麗を侵略する中、武臣政権を継いだチェ・ウの信任を得て、側近として活躍するキム・ジュン。やがてキム・ジュンは、世襲の崔チェ氏政権を倒して、武臣政権の頂点に立つ。
時は1217年、高麗時代中期。当代の執権者、チェ・チュンホンの圧政に不満を爆発させた僧侶たちが反乱を起こすが、惨敗を喫する。チェ・チュンホンの執政機関である都房は、反乱軍の残党を捕らえるため、兵士に村を襲撃させる。その村で、師匠のスボプのもと、ウォラと兄妹のように仲睦まじく暮らしていた僧侶のムサン(=キム・ジュン)も連行され、尋問場に引き出されたムサンに対して、本当の僧侶かどうか身元の確認が行われる。
ムサンは偽の僧侶として拷問にかけられ、かつてチェ・チュンホンの屋敷から逃亡した奴婢の息子、キム・ジュンだということが発覚してしまう。一方、今回の反乱の首謀者が義父だという噂に、チェ・チュンホンの長男チェ・ウの立場は悪化していた。キム・ジュンは処刑されそうになるが、チェ・ウの娘ソンイの口添えで減刑され、労役場送りとなる。同じく連行されたウォラも、下女として都房の厨房に送られ、辛い日々が始まっていた。
築城現場で奴隷として働かされるキム・ジュンは、監督官のチェ・ヤンベクらも奴隷の身分で、みな撃毬(キョック)で勝ち残って家臣に取り立てられたと聞かされる。一方、チェ・チュンホンはチェ・ウに、権力を掴むには強いところを見せろと言う。そんな中、撃毬大会が近づき、チェ・ウとチェ・ヒャンの各陣営は奔走する。選手集めに苦労していたチェ・ウの家臣のソン・ギリュは、尋問場で不屈の精神を見せたキム・ジュンに、白羽の矢を立てる。
撃毬(キョック)に出場する決心をしたキム・ジュンは、さっそくチェ・ヤンベクと厳しい練習に臨む。キム・ジュンが危険な撃毬に志願したと知ったウォラは、心配して密かに会いに来るが、自分はもう僧侶でなく奴隷だと、固い決意を語るキム・ジュン。そこへ通りかかったソンイも、楽な労役場に移すことを提案するが、キム・ジュンは男らしく生きたいと語るのだった。みなが見守る中、撃毬大会が始まり、初戦はチェ・ヒャン側の圧勝に終わる。
目の前で仲間が殺された衝撃も覚めぬまま、キム・ジュンが第二戦に出場する。劣勢を跳ね返しながら活躍するキム・ジュンの闘志に会場は沸き立つが、キム・ジュンを見つめるソンイの姿に、母のチョン氏は不安を覚える。脚をひどく負傷し絶対安静を命じられたキム・ジュンだが、次の試合にも出場すると言い張る。そんな中、ソンイはキム・ジュンのために豪華な食事を用意し、キム・ジュンはソンイに試合に出場させてくれるよう頼み込む。
卑屈な奴隷より男らしい人間として生きるため、必ず生き残ると言うキム・ジュンの気迫に押されて、出場を認めるソンイ。ソンイはキム・ジュンのために皇室の典医を呼び、さらにチェ・ウの上質な杖匙を借りてこさせる。その頃、契丹軍を追って蒙古軍が高麗領内に侵入したとの急報が届く。一方、チェ・ウの庶子の萬宗(マンジョン)はウォラに目を付け、チョン氏はウォラが知り合いの娘であることに気付く。そんな中、撃毬(キョック)の二回戦が始まる。
流血しながらも気迫で勝利を果たしたキム・ジュンと、何者にも物怖じしないキム・ジュンに関心を示すソンイ。そんな中、チェ・ウは父チェ・チュンホンから託された巻物を開くが、それは父の署名だけが書かれた白紙の文書だった。一方、チョン氏はウォラを自分のもとに引き取って面倒を見ると言う。その夜、チェ・ヤンベクはキム・ジュンにウォラとの関係を尋ねるが、そこへソンイが激励の声をかけにキム・ジュンのもとを訪れる。
うなされながらウォラの名前を口にするキム・ジュン。一方、腹心のイ・ギュボを都から追放したチェ・チュンホンは、金剛(クムガン)山の道人がくれたという不思議な丸薬をキム・ヤクソンに見せながら、ソンイとの縁談を勧める。高麗23代王・高宗(コジョン)の同席のもと、撃毬(キョック)の最終戦が行われる。敵軍の卑怯な攻撃に倒れたキム・ジュンに、必死で声援を送るソンイ。見事、最後の勝者となったキム・ジュンは、ウォラをスボプのもとに送ってくれるよう頼む。
キム・ジュンの願いに拍子抜けする会場。ソンイは、キム・ジュンが戦ったのはウォラのためであって、自分は利用されただけだったと知り、かすかな嫉妬を覚える。ここを去って人間らしく生きろと言うキム・ジュンに対して、ウォラはキム・ジュンさえいれば辛くないと言って、スボプのところへ行くのを拒む。チョン氏はそんなウォラの想いを見抜いて、キム・ジュンと一緒にさせようと考えるが、マンジョンがウォラに言い寄ってくる。
招待に応じてチェ・ヒャンの屋敷に向かうチェ・ウとその家臣たち。キム・ジュンを自分の家臣にと望むチェ・ヒャンだが、キム・ジュンはたとえ一生奴隷のままでも、自分を救ってくれた恩に報いると答える。チェ・ウとチェ・ヒャンは互いに牽制し合いながら、緊張の中で宴会は終了する。キム・ジュンは小軍将にとり立てられ、萬宗(マンジョン)兄弟の随従を任される。その頃、高麗領内に侵入していた契丹軍は、蒙古軍の活躍で鎮圧される。
スボプはウォラを引き取るためチェ・ウの屋敷を訪れるが、ウォラはキム・ジュンを残しては行けないと言う。チョン氏はウォラとキム・ジュンの縁談を進め、それを知ったソンイは心が落ち着かない。一方、キム・ジュンは、萬宗(マンジョン)兄弟の供で興王(フンワン)寺を訪れ、その蔵書閣で多数の書物と出会う。そんな中、チェ・ウの師匠でもある高僧のヘシムが都を訪れる。家臣たちは危険だと止めるが、チェ・ウはヘシムに会いに興王(フンワン)寺へと向かう。
蔵書閣でキム・ジュンが書物を読んでいるところにヘシム一行がやって来て、キム・ジュンの学識に感嘆する。そこへチェ・ウも興王(フンワン)寺に到着するが、中庭でチェ・ヒャン側の刺客から襲撃を受け、騒ぎを聞きつけたキム・ジュンはチェ・ウを助ける。その頃、チェ・チュンホンには最後の黒い丸薬のみが残され、臨終が近いことを物語っていた。その夜、キム・ジュンの学識を見込んだパク・ソンビは、キム・ジュンに膝を折って助言を請う。
片想いの相手、チェ・ヤンベクから傷つけられたチュンシムは、ウォラの幸せを妬み始める。一方、チェ・ヒャンはチェ・チュンホンの危篤を知らせるため、キム・ドンミョンをチェ・ウの屋敷に向かわせるが、その頃、チェ・チュンホンはすっかり元気になっており、盛大な宴会を準備させた。チェ・ウはキム・ジュンの助言通り、チェ・チュンホンの密旨を使ってキム・ドンミョンを味方に引き込み、チェ・ヒャン一派の処断を開始する。
キム・ドンミョンの口車に乗せられて、チェ・ヒャンが配置した伏兵は武装解除し、チェ・ヒャンに与した3人は斬首される。その頃、宴席のチェ・チュンホンは、いよいよ臨終の時を迎えていた。そこへ3人の首を持ったチェ・ウが現れる。安堵したチェ・チュンホンは、チェ・ウに後を託すと宣言して杯を掲げ、息を引き取った。そして都房(トバン)を継いだチェ・ウの時代が明ける。チェ・ウは都房(トバン)を機能強化し、来る蒙古への脅威に備えていく。
チェ・ウの最側近として仕えることに、誇りを感じているキム・ジュン。そんな中、チェ・ヤンベクに袖にされたチュンシムは、キム・ジュンの出世によってチェ・ヤンベクの影が薄くなることを危惧するキョンガを抱き込み、結婚を控えて幸せの絶頂にいるウォラとキム・ジュンに恨みをぶつけようと企む。一方、教定別監(キョジョンビョルガム)キム・ヤクソンとの縁談を嫌がり続けるソンイは、母のチョン氏に思わず、キム・ジュンへの想いを口走ってしまう。
自分の想いを伝えるソンイだが、キム・ジュンはチェ・ウへの忠誠を盾に、その想いを拒む。一方、チュンシムに騙されて小屋に閉じ込められたウォラは、ならず者たちに拉致され、その先で萬宗(マンジョン)に乱暴されてしまう。放心状態で屋敷に戻ってきたウォラは、かつて母から身体を汚された時のために渡された毒を飲み、キム・ジュンの腕の中で息を引き取るのだった。事件を知ったチョン氏は衝撃を受けて倒れ、チェ・ウは関係者を捕らえさせる。
チュンシムとキョンガが厳しい尋問の末に処刑される。萬宗(マンジョン)と萬全(マンジョン)にも斬首の命令が下されるが、周囲の必死の説得によって、出家の上、追放ということで収まる。一方、ソンイのためにしたことだというチュンシムの言葉が気になったチェ・ウは、ソンイに真相を問いただす。すると、ソンイはキム・ジュンと結婚したいと告白する。チェ・ウはキム・ジュンを教定都監(キョジョンドガム)に送るが、ソンイは退庁の時間を見計らってキム・ジュンに会いに行く。
ソンイとキム・ヤクソンの結婚2日前。ソンイは寺に行くと言って、キム・ジュンと共に臨津江(イムジンガン)の港までやって来る。一緒に遠くへ逃げようと言うソンイだが、その気持ちをキム・ジュンは受け入れられない。そこへ、チェ・ヤンベクが連れ戻しに来る。チェ・ウの怒りを買ったキム・ジュンは蒙古の脅威にさらされる西北面に派遣される。一方、母からキム・ジュンの生死が自分の決心にかかっていると聞かされたソンイは、ついにキム・ヤクソンと婚礼を挙げる。
数年後。チョン氏が死去し、キム・ヤクソンとソンイ夫婦には息子のミと娘のヨンが生まれていた。そんな中、咸新鎮(ハムシンジン)に蒙古の大軍が襲来し、窮状の中で十分な備えもないまま、戦乱が幕を開ける。亀州(クィジュ)城のパク・ソは周辺の兵力を集結させるとともに、キム・ジュンを鉄州(チョルチュ)城に送る。咸新鎮(ハムシンジン)は陥落し、捕らえられたチョ・スクチャンは、周辺各地に降伏を勧めて回る始末。だが、チェ・ウを中心とする高麗軍部は、徹底抗戦を宣言する。
キム・ジュンのいる鉄州(チョルチュ)城で戦闘が始まる。その頃、テ・ジプソンを中心とする精鋭軍は、言い訳ばかりで一向に出陣準備が整わないが、これに厳しく対処できないキム・ヤクソンの柔和な態度に、チェ・ウは苛立ちを隠せない。一方、わずかな兵力で蒙古の猛攻を耐え抜いてきた鉄州(チョルチュ)城だが、陥落はもはや時間の問題だった。城主のイ・ウォンジョンはキム・ジュンに城を脱出させ、副将のイ・ヒジョクと共に、敵軍に向かって突進していく。
一夜明けて、鉄州(チョルチュ)城は陥落し、キム・ジュンは蒙古軍の包囲する亀州(クィジュ)城に向かう。合流したキム・ギョンソンとキム・ジュンは少数精鋭で敵陣を奇襲し、大混乱に陥ったモンゴル軍は退却を余儀なくされる。一方、ようやく準備を整えて出陣した精鋭軍は、洞仙(トンソン)嶺で蒙古軍の奇襲を受けるが、キム・ユヌ率いる僧兵に助けられる。その頃、鉄州(チョルチュ)城陥落の知らせが都に届き、ソンイは現地にいたキム・ジュンが生死不明だと聞かされる。
南下を続ける蒙古軍は平州(ピョンジュ)城で民を虐殺し、亀州(クィジュ)城付近では高麗中央軍が奇襲を受けて壊滅する。その頃、都房(トバン)には無条件降伏を求める通告書が届き、徹底抗戦を宣言するチェ・ウと、現実を見据えて降伏を勧めるキム・ヤクソンとが意見をぶつけ合う。結局、高麗側は和親を求める使者を送るが、蒙古軍は聞き入れず、首都の開京(ケギョン)に迫る。これを受けてチェ・ウはイ・ギュボに降伏文書を作成させるが、そんな中、蒙古軍が興王(フンワン)寺に火を放つ。
興王(フンワン)寺の焼失に驚愕し、自国の無力さを嘆きながら降伏を決断するチェ・ウ。こうして和議が結ばれ、激しい抗戦が続いている亀州(クィジュ)城と慈州(チャジュ)城にも、戦闘の中止が通達される。最後まで亀州(クィジュ)城を守り抜こうとするパク・ソやキム・ギョンソンだが、使者として来た王族の淮安公(フェアンゴン)の説得に、ついに城門を開けて降伏する。そんな中、キム・ジュンが都房(トバン)に戻り、ソンイと再会する。チェ・ウはキム・ジュンをねぎらい、再び側近として仕えさせる。
慈州(チャジュ)城で抵抗を続けていたチェ・チュンミョンも、淮安公(フェアンゴン)の決死の説得に、ついに降伏を受け入れる。王宮を訪れて高宗(コジョン)と面会した蒙古軍の総司令官サルタクは、宴席でキム・ギョンソンの戦いぶりを称えて酒を酌み交わす。戦争は終わったが、高麗の各地には蒙古の官吏であるダルガチが置かれ、大量の朝貢要求に応えるため、民の生活は困窮する。そんな中、キム・ヤクソンはパク・ソンビに、ソンイが他の男を想っていると漏らす。
ソンイの家の内仏堂が完成する。二体の仏像に瞳を入れる儀式が執り行われ、キム・ジュンもその席に呼ばれる。キム・ヤクソンはソンイに、キム・ジュンに酌をさせようとするが、キム・ジュンは礼儀でないとしてそれを断る。一方、ダルガチの横暴は深刻な問題となり、接待係の官吏が殺害される事件まで起こる。そんな中、蒙古軍が海戦に弱いと見抜いたチェ・ウは、江華島(カンファド)への遷都を計画して、キム・ジュンを現地の視察に派遣する。
視察から戻り、江華島(カンファド)が遷都に絶好の場所だと報告するキム・ジュン。チェ・ウは、慎重な態度を示すキム・ヤクソンを叱責しながら、強引に遷都を推し進める。一方、チェ・ウからダルガチ暗殺の密命を受けたキム・ジュンは、各地のダルガチを西京(ソギョン)に集めると同時に、チェ・ヤンベクに蒙古軍の手先となったホン・ボグォンを監視させる。だが、手柄を焦ったチェ・ヤンベクは、命令に背いてホン・ボグォンを奇襲した上、取り逃してしまう。
過ちを指摘するのが重要だと言い、チェ・ヤンベクの失敗を許すキム・ジュン。一方、テ・ジプソンの娘がチェ・ウの後妻として嫁ぎ、カンナンが饌母(チャンモ)の座に就く。そんな中、江華島(カンファド)への遷都が強行され、民は王宮や都房(トバン)の建築工事に駆り出される。遷都を知った蒙古軍は再び高麗に侵攻を開始するが、そんな国家の危機にも関わらず、会議の場で酒の匂いをさせ、弱気な態度をとっているキム・ヤクソンに対して、チェ・ウは失望を隠せない。
蒙古軍が江華島(カンファド)の対岸に集結するが、海に阻まれ攻撃できずにいる。一方、南下した蒙古軍の別働隊が大蔵経を狙っていると見て、大邱(テグ)の符仁(プイン)寺に急行したキム・ジュンは、そこでウォラに瓜二つのアンシムという娘と出会う。その頃、遊郭に入り浸りのキム・ヤクソンはチェ・ウに見放され、テ・ジプソンらはテ氏の連れ子をチェ・ウの後継者に担ごうとする。そんな中、処仁(チョイン)城に進撃したサルタクが、僧兵を率いるキム・ユヌに奇襲される。
八公(パルゴン)山城で戦闘が繰り広げられている隙に、符仁(プイン)寺へと向かったプタウ。キム・ジュンはそれを阻止しようとするが、一歩及ばず、大蔵経は炎に包まれてしまう。深手を負って意識不明となったキム・ジュンは、うなされてウォラの名前を呼ぶ。キム・ジュンを看病していたアンシムは、ウォラがキム・ジュンのかつての恋人だったと知る。一方、サルタクを倒したキム・ユヌが王宮に迎えられ、蒙古軍はサルタクの首と引き換えに撤退する。
キム・ジュンを奴婢の身分から解放し、官職を与えようとするチェ・ウだが、キム・ジュンは自分だけが評価されるべきでないと固辞する。それを受けてチェ・ウは、イ・ゴンジュとチェ・ヤンベクも同様の処遇を与え、キム・ジュンを彼らの大将とする。晴れて自由の身になったキム・ジュンは、アンシムとの別れを惜しみつつ、帰京の途に就く。そんな中、キム・ジュンへの想いを捨てられないソンイは、キム・ヤクソンとの離婚を切り出す。
離婚を切り出すソンイに激怒するチェ・ウ。一方、教定都監(キョジョンドガム)の仕事を任されたキム・ジュンは、チェ・ウに焼失した大蔵経の再制作を勧めるが、民の負担増大に周囲からは反対意見も続出する。その頃、萬宗(マンジョン)・萬全(マンジョン)兄弟に対面したキム・ギョンソンは、彼らの蛮行を非難し、ふたりを別々の寺に送る。そんな中、ソンイはキム・ジュンを呼び、離婚を決意したと語る。ソンイの気持ちを拒むキム・ジュンだが、ソンイは今でも愛していると言う。
気苦労から病状を悪化させたチェ・ウは、気弱なキム・ヤクソンを叱咤し、キム・ジュンの助けを借りろと言い放つ。一方、守其(スギ)は大蔵経の再制作に同意し、また、チュ・ヨンジと名乗る占い師がテ氏の紹介でチェ・ウに会う。そんな中、アンシムがチェ・ウの妾として都房(トバン)に現れる。ソンイはアンシムが大邱(テグ)でキム・ジュンと一緒にいたことを知り、アンシムは運命と諦めてキム・ジュンを突き放す。そして、蒙古軍の三度目の侵攻が始まる。
キム・ジュンの提案する遊撃作戦に、キム・ヤクソンは民の苦痛が甚大だと反対するが、生き残れるという信念が大事だと語るキム・ジュンの説得により結成された三別抄(サムビョルチョ)が、蒙古軍の補給部隊を狙って奇襲する。一方、絶望のあまり酒に溺れるキム・ヤクソンを見て、テ氏らは連れ子のオ・スンジョクに、チェ・ウの後継者として期待を寄せる。そんな中、アンシムの前でチェ・ウは、キム・ジュンに対して、ソンイへの気持ちを問いただす。
都房(トバン)をキム・ジュンに任せてはどうかと漏らすチェ・ウ。そんな中、アンシムの家族が蒙古軍に殺害されたという知らせが届く。キム・ヤクソンの部下たちは、アンシムとキム・ジュンの関係を知って、キム・ジュンを排除しようと試みるが、その計画はパク承宣(スンソン)を通じてソンイの耳に入ってしまう。一方、羅州(ナジュ)一帯で百済復興を唱えたイ・ヨンニョンの反乱が起こり、キム・ギョンソンが鎮圧に向かうが、兵士不足という現実に悩まされる。
チェ・ヤンベクやソンイの制止も聞かず、アンシムとの関係をチェ・ウに告白しようとするキム・ジュン。キム・ヤクソンは、部下たちのキム・ジュンの暗殺計画に対し、女性を使って罠を張るのは卑怯だとたしなめ、一方のソンイはアンシムを訪ねて、キム・ジュンを放してくれるよう頼み込む。その頃、竹州(チュクチュ)城では城主ソン・ムンジュが蒙古軍の猛攻を退け、羅州(ナジュ)でも反乱軍との戦闘が始まる。そんな中、大蔵経の再制作事業が開始される。
パク承宣(スンソン)は、キム・ジュン暗殺を企てている一味を反逆者に仕立て上げようとソンイに提案し、チュ・ヨンジを利用して、近いうちに謀反が起きるとチェ・ウに警告させる。一方その頃、ソンイの娘である太子妃が男児を出産する。そんな中、チェ・ウは、キム・ジュンやアンシムを連れて掘浦川開発の視察に出向くが、そこへ謀反の知らせが舞い込む。折しも、近くの山で狩りをしていたキム・ヤクソンが、謀反の首謀者として捕らえられる。
太子夫妻やキム・ミがキム・ヤクソンの助命に奔走する中、イ・ジャンヨンらはこの機会に都房(トバン)を廃止すべきと高宗(コジョン)に進言する。そんな中、パク承宣(スンソン)は、さらにチュ・ヨンジをそそのかして、チェ・ウを王位に就けようと画策する。一方、キム・ヤクソンの処罰に反対するキム・ジュンは、密かにパク承宣(スンソン)の調査を行い、この謀反が捏造であることを突き止める。しかし、当のキム・ヤクソンは、重圧の日々から解放されることを願っていた。
ソンイが独身に戻ったら結婚する気があるかとキム・ジュンに尋ねるチェ・ウ。その頃、チェ・ウの贈った酒がソンイの手で注がれ、キム・ヤクソンはそれを飲み干した。パク・ソンビが教定都監に就任し、キム・ジュンは別将に昇進する。キム・ジュンは、パク承宣(スンソン)の調査を進めるうちに、真実を暴けばソンイも無事では済まないことを知る。一方、羅州(ナジュ)ではキム・ギョンソンがイ・ヨンニョン兄弟を斬って反乱を鎮圧し、蒙古軍も撤退する。
捕らえられたチュ・ヨンジは、チェ・ウ擁立計画とキム・ヤクソンの謀反捏造を自白し、一方のパク承宣(スンソン)は、この計画がキム・ジュンとアンシムを助けるために仕組んだことだと言う。事実を聞いて衝撃を受けるチェ・ウ。キム・ジュンが許しを請うよう勧めるも、キム・ジュンさえ無事ならばそれでいいと言い放つソンイ。キム・ジュンはチェ・ウにアンシムとの関係を告白する手紙を残して都房(トバン)を去り、アンシムのもとで自害しようとする。
キム・ジュンが自害しようとするところへチェ・ヤンベクが駆けつけ、キム・ジュンとアンシムを連行する。そんな中、チェ・ウは家族たちを連れて奉恩(ポンウン)寺を訪れ、ソンイの最期が近いことを暗示させる。羅州(ナジュ)から凱旋したキム・ギョンソンをはじめ、家臣一同がチェ・ウに助命を願い出るが聞き入れられず、太子妃はチェ・ウを恨むあまり倒れてしまう。届けられた毒薬を突き返すソンイ。チェ・ウは、キム・ジュンに毒薬を届けさせる。
キム・ジュンの腕の中で息絶えるソンイ。大雨の降りしきる中、キム・ジュンはチェ・ウに結果を報告する。死去したイ・ギュボに代わりチェ・ジャが率いる朝廷では、チェ・ウの命令によって都房(トバン)の後継者が議論されるが、紛糾して意見がまとまらない。チェ・ウはテ・ジプソンを呼んで権力への野心に釘を刺し、後継者の座に欲を出すキム・ミはキム・ギョンソンに叱責される。そんな中、キム・ジュンは南部一帯の視察のため固城(コソン)を訪れる。
官吏の暴挙に反抗して捕らえられていたイム・ヨンは、自分を解放してくれたキム・ジュンを父と呼んで慕い、行動を共にするようになる。その頃、テ・ジプソンとオ・スンジョクはチェ・ウの警告で都房(トバン)から距離を置くようになり、キム・ミを推挙しようとした若い武臣たちはチェ・ウによって処刑され、キム・ミ自身も出家させられてしまう。一方、チェ・ウの密命を受けたキム・ジュンは、寺に追放されていた萬宗(マンジョン)と萬全(マンジョン)のもとを訪ねる。
都に連れて行ってくれとキム・ジュンに懇願する萬全(マンジョン)。キム・ジュンは、今のその切実な思いを忘れるなと言い、萬全(マンジョン)を主君と仰ぐ。そんな中、母の死に衝撃を受けた太子妃が、チェ・ウを恨みながら息を引き取る。萬宗(マンジョン)よりも萬全(マンジョン)が後継者にふさわしいと報告するキム・ジュン。チェ・ウはキム・ジュンに、萬全(マンジョン)を通じて理想の高麗を運営するよう言い、加えてアンシムと所帯を構えさせる。そして盛大な出迎えの中、萬全(マンジョン)が江都(カンド)に戻ってくる。
チェ・ウは萬全(マンジョン)にチェ・ハンという名を与え、キム・ジュンを師と仰ぐよう言い、家臣一同にもチェ・ハンに忠誠を誓わせる。大提学(テジェハク)ソン・インニョルとリュ・ヌンがチェ・ハンに学問を教え、チェ・ヤンベクが親衛隊長に就任する。またキム・ジュンは、都房(トバン)を廃止して王政復古を企むチュ・スクを牽制する。月日は流れ、大蔵経が完成する。1251年、臨終の時を迎えたチェ・ウは、キム・ジュンに高麗の未来を託しながら、息を引き取る。
強い高麗を作り蒙古への徹底抗戦を宣言して、都房(トバン)の長の座に就任したチェ・ハン。しかしチェ・ハンは、わずか二日で喪服を脱いだばかりか、チェ・ウの愛妾たちと戯れ、テ氏の怒りを買う。チェ・ハンの暴挙に、キム・ジュンは主君を正しく補佐するよう要請するが、チェ・ヤンベクは主の命令に服従するのは家臣の義務と言い放つ。そんな中、チェ・ハンは、キム・ミとオ・スンジョクが都房(トバン)の後継者の座を狙っていたことを聞かされる。
キム・ミが密かにキム・ギョンソンに手紙を送っていたことが発覚する。手紙の引き渡しを拒むキム・ジュンに対し、チェ・ヤンベクは主君を騙すつもりかと責める。一方、チェ・ハンは、テ・ジプソンを追放し、オ・スンジョクを海に突き落として殺害させるが、オ・スンジョクは密かに助けられる。さらにチェ・ハンは、都房(トバン)の廃止を企んだチュ・スクを処刑する。チェ・ハンの非道な振る舞いに、キム・ジュンは自らの選択を後悔する。
事実を打ち明け、チェ・ハンに許しを請うキム・ギョンソン。人望の厚いキム・ギョンソンを危険視するチェ・ハンは、民心を鎮めるために執り行われた大蔵経の落成式のさなか、彼を島流しにし、さらにソン・ギリュを送って殺害させる。方々から赦免を求める声が挙がるが、もはやチェ・ハンの暴走はキム・ジュンにも止められない。そんな中、撃毬(キョック)大会が開催されることになり、チェ・ヤンベクの希望でキム・ジュンとの対決が実現する。
キム・ジュンとチェ・ヤンベクの撃毬(キョック)対決が行われ、雷雨の中の一騎打ちで、チェ・ヤンベクが勝利を収める。わざと隙を見せたと言ってキム・ジュンを責めるチェ・ヤンベクだが、キム・ジュンは二人の対決よりも、蒙古との対決の方が重要だと諭す。そんな中、キム・ギョンソンが毒をあおって自決し、テ氏に会うため江都(カンド)に戻ったオ・スンジョクは、捕らえられて激しい尋問を受ける。さらにチェ・ハンは、テ氏までも連行しようとする。
このまま事態を見ているつもりかとキム・ジュンを問い詰めるテ氏。キム・ジュンは人払いをしてチェ・ハンと対面し、強い口調で叱責する。劣等感を克服しろというキム・ジュンの言葉が胸に刺さるチェ・ハンだが、憤慨を抑えられず、結局テ氏に強引に毒薬を飲ませて殺害してしまう。そんな中、蒙古の使者が訪れ、高宗(コジョン)の来訪を求める。戦争を防ぎたい文臣たちの主張にチェ・ハンは、高宗(コジョン)が江都(カンド)を出ることは降伏を意味すると反対する。
蒙古の大軍が再び侵攻を開始し、春州(チュンジュ)城などが次々と陥落する。江華島(カンファド)の対岸に集結した蒙古軍に対し無為無策のチェ・ハンは、自身に非難を繰り返すチョン・アンを追放し、さらに殺害してしまう。一方、蒙古軍に包囲された忠州(チュンジュ)城では、城主となっていたキム・ユヌが奴婢たちを集めて身分を解放し、共に徹底抗戦を呼びかける。そんな中、キム・ジュンはチェ・ハンの排除を決意し、都房(トバン)の厨房に戻って働いていたカンナンに協力を仰ぐ。
食糧輸送路が絶たれ、民の状況が極度に悪化している江都(カンド)。キム・ジュンはチェ・ハン排除に動き出したことをパク・ソンビらに告白し、パク・ソンビは都房(トバン)の後継をキム・ジュンに託す。その頃、忠州(チュンジュ)城ではキム・ユヌの指揮により一か月に及ぶ蒙古軍の猛攻を退け、総司令官のイェグが戦闘中に負傷する。高宗(コジョン)が江華島(カンファド)を出て使者を迎え、王子の安慶公(アンギョンゴン)を人質にすることで蒙古軍は撤退するが、そんな中、チェ・ハンが急な病で苦しみ出す。
チェ・ハンの急病の理由を問い詰めるチェ・ヤンベクに対し、盲目的な忠誠心を非難するキム・ジュン。そんな中、再び蒙古軍が高麗を侵攻し、太子が蒙古を訪れることを条件に撤兵する。一方、病状が極度に悪化したチェ・ハンは、キム・ジュンに許しを請いたいと言いながら、息を引き取ってしまう。翌朝、チェ・ヤンベクはチェ・ハンの死を伏せたまま全臣僚を召集し、チェ・ハンの息子チェ・ウィが都房(トバン)を引き継いだことを宣言する。
ついに挙兵したキム・ジュン。チェ・ヤンベクはチェ・ウィの私邸を厳重に警備するが、都房(トバン)の廃止を約束して王室を味方につけた革命軍により劣勢に追い込まれ、キム・ジュンとの対決の末、チェ・ヤンベクは敗れてしまう。チェ・ウィは処刑され、ここに王政復古が実現する。そんな中、蒙古軍の再度の侵攻に、太子が入朝する。親蒙古派の太子が王位を継ぐ立場にあることを憂慮するキム・ジュンだが、そこへ高宗(コジョン)崩御の知らせが舞い込む。
キム・ジュンは蒙古への徹底抗戦続行を主張し、それに動揺する文臣たちを非難する。一方、蒙古の新皇帝となるクビライに対面した太子は、撤兵の約束を取り付けて高麗に帰国し、24代王・元宗(ウォンジョン)として即位する。自ら進んで蒙古に屈しようとする元宗(ウォンジョン)の態度に憤りを覚えるキム・ジュンだが、パク・ソンビとイ・ゴンジュはキム・ジュンの過激な方針に困惑の色を隠せず、疲弊した民の現状を知るイム・ヨンもキム・ジュンの強硬案に反対する。
ついにキム・ジュンが最高権力者の座に就き、盛大な祝宴が開かれる。一方、キム・ジュンは、元宗(ウォンジョン)の蒙古訪問に反対を主張するが、平和的解決のためと言う元宗(ウォンジョン)の懇願に、渋々ながらも入朝を黙認する。しかし、宋や日本の討伐のため兵力を提供するという蒙古の要求を持ち帰った元宗(ウォンジョン)に対し、キム・ジュンは、民の血が流される結果は変わらないと非難する。そんな中、イ・ジャンヨンは、イム・ヨンに接触し、王室への協力を呼びかける。
蒙古の使者が訪れ、高麗に対する膨大な要求を押しつける。弱小国の悲哀だというイム・ヨンの言葉に、深く失望するキム・ジュン。そんな中、家臣一同がチェ・ウの命日に集まり、久々の酒宴が催される。その席上でキム・ジュンは、かつて撃毬(キョック)大会の際に高宗(コジョン)から下賜された宝剣をイム・ヨンに授ける。養成した軍隊で革命を準備するキム・ジュンだが、そこへ元宗(ウォンジョン)が倒れたという知らせが舞い込み、キム・ジュンは王宮に呼び出される。
武神