もし韓国が立憲君主制で王様がいたら・・・という設定で繰り広げられる王宮ロマンス。王子と呼ぶにふさわしいルックスで多くの女性ファンを魅了したのは、皇太子シンを演じるチュ・ジフン。平凡な女子高生から突如プリンセスへ転身し、王宮生活をコミカルに演じる主人公チェギョン役には、ユン・ウネを抜擢。40億ウォンを越えるセットと2億ウォンを要した衣装からも目がはなせない!原作は超人気コミック「宮」。
ドラマは19世紀と21世紀の出会い、時代も階級もまったく異なる環境で育った身分の違う男女の出会いと愛の物語。
仁化14年、現皇帝の病が深刻化し、皇太后(キム・ヘジャ)はまだ高校生の皇太子シン(チュ・ジフン)に決められた婚約者と結婚することを命ずる。シンは秘密で交際していた舞踊科のヒョリン(ソン・ジヒョ)にプロポーズするが、これを冗談だと思ったヒョリンはバレリーナとしての成功を優先させたいと断る。一方、連帯保証人となったせいで最悪の経済危機に陥った、いたって平凡な高校生チェギョン(ユン・ウネ)の家庭では、皇室からチェギョンが婚約者であるという連絡を受けて、大騒動になる。ただの口からのでまかせかと思っていた祖父の遺言が事実だったというわけだ。
すでに、皇太子として個人の生活などないということをよくわかっているシンは、誰と結婚しても関係ないとばかりに、昌徳宮への独立と警護陣の縮小を条件に、平凡な高校生のチェギョンとの結婚を淡々と受け入れようとする。学校で偶然シンのプロポーズしている場面を目撃したチェギョンは、政略結婚なんて絶対嫌だと結婚の無効を叫ぶ。しかしこの時、チェギョンの家に借金取りたちが押し寄せてきて、家中に赤い差し押さえの札を貼り付けて・・・。
チェギョンは家の事情のために結局皇太子との結婚を受け入れる。しかし、最初の出会いから皇室の人々との意思疎通にとても苦労する。特に、チェギョンに一抹の愛情すらもないシンは、結婚に対して終始一貫、シニカルな態度を取り続け、チェギョンを後悔の渦に落とし込む。しかし、とき既に皇室の婚礼というニュースはメディアを通じて世の中に伝わってしまい、チェギョンの家の前はカメラの渦に。
一方、14年前、交通事故で死亡した考烈皇太子の息子であるユル(キム・ジョンフン)は、夫の皇位を取り戻そうとする母親、ファヨン(シム・ヘジン)の命に従って、急ぎ英国からの帰国の途につく。彼は空港でコンクールに向かうため出国しようとするヒョリンとすれ違うが、まだお互いの存在を知らないまま。英国アートを勉強していたユルは、チェギョンとシンも通う芸術高校に進学することになる。皇后はユルを友達のように歓迎するシンと違い心配が先にたつ・・・。
遂に皇太子妃になることを決心したチェギョン。
入宮と同時に皇太子妃の教育が始まる。皇室用語はもちろんのこと、婚礼の順序まで、覚えなければならない訓育課程は難しいだけで、未来の夫となるシンはチェギョンに関心がないどころか冷笑さえするようなカンジだ。チェギョンの入宮は始まりから前途多難だ。
皇太子妃を迎える大々的な行事が開かれる。皇室はもちろん、全国民が見守る中、シンとチェギョンの21世紀伝統的な皇室結婚式が進められる。一方、シンのプロポーズを断ったヒョリンはタイでのバレーコンクールの舞台に立つ・・・。
結婚式が終わって正式な夫婦になった最初の夜から、シンは皇室の大人たちとぶつかる。結婚を受け入れる代わりに出していた条件を達成するための皇太子の小さな闘争が始まったのだ。気分を害しているシンをよそに、皇室に少しずつ適応していこうとしているチェギョンは、皇太子妃としての権利を知って有頂天になる。
久しぶりに学校に登校したシンとチェギョン。突然シンデレラになったチェギョンは、友人たちから仲間はずれにされる。そんなチェギョンの相手をしてくれるのは、親切な転校生のユルだけだ。シンはコンクールを終えて戻ってきたヒョリンとすれ違うが・・・。
朝早く、目上の人に対して挨拶をして部屋から出てきたチェギョンは、宮の中に入ってくるユルを見て驚く。同じクラスの転校生であるはずのユルの正体は、義聖君。チェギョンは厳しい皇室教育についていくのは大変だが、皇帝を初めてとする宮の人々の温かい配慮で、皇室文化に少しずつ魅力を感じ始めていく。一方、ファヨンは表面的にはヨガセンターオープンの準備を進めながら、催局長と共に皇室に向けた陰謀を深め、ユルはチェギョンと彼女の友達とも次第に親しくなっていく。
皇太子の誕生日。チェギョンは素敵なパーティを期待するが、誕生日パーティが開かれた皇室リゾートではチェギョンに対し冷たい視線を投げかけるシンの友達とヒョリンが待っていた。
ユルの手助けで皇太后に高い点数をとったチェギョン。皇太子夫妻として色々な活動を始めながら、自由奔放で庶民的なイメージが歓迎され、チェギョンの人気は急上昇する。シンは浮かれているチェギョンに品のない行動は自重するように忠告するが、チェギョンは全く耳を貸そうとしない。ヨガセンターのオープンでヒョリンに会ったファヨンは、ヒョリンが皇太子シンの彼女であったという情報を耳にし、彼女に接近しようとする。秘密で帰国しヨガセンターまで開いたファヨンの話を、後日耳にした皇后は不安な気持ちを隠せない。一方、皇室では、立憲君主国の大使たちに皇太子夫婦を公式に紹介するパーティが開かれる。。
チェギョンが皇太子妃の座に適応していくにつれ、ヒョリンの心は穏やかでなくなる。シンとの想い出を忘れられないヒョリンはファヨンの助言にヒントを得て、シンを取り戻すことを決心する。一方、宮に入ってから、一度も実家に帰っていないチェギョンは、家族が恋しくてたまらない。皇室の人々に許可を得て、遂に皇太子夫婦は実家に帰る。久しぶりに家族と対面することになってうれしいチェギョンと違い、皇室と全く違う環境に適応できず居心地の悪いシン。皇太子である婿にどう接してよいかわからないチェギョンの家族もそれは同様だ。常にぶつかり合ってきたシンとチェギョンは、狭いチェギョンの部屋で二人一緒に夜を過ごすことになる・・・。
実家への里帰りを終え、戻ってきた皇太子夫婦。家族の香りがするチェギョンの家と違い、厳格な皇后に、シンの心は痛む。チェギョンはそんなシンを心から慰めてやる。シンはチェギョンのために皇太子妃専用車を与える。ヒョリンの勧誘によりチェギョンとユルは乗馬クラブに入ることになる。ヒョリンの本心など知る由もないシンの友人たちは、チェギョンの入会が気に入らない。
一方、シンは健康の思わしくない皇帝の代わりに一人タイ訪問に旅立つ。
シンはタイでの日程をこなしている間、一人寂しいチェギョンは、乗っていた車を壊してしまい、皇室でも叱られ、学校で生徒たちが悪口を言っているのを聞いて心を痛め、ユルに宮ではないどこかに連れて行ってほしいと言う。一方、タイに行ったヒョリンはシンと二人だけのデートをする。宮ではチェギョンがいなくなったことに気づき、大騒ぎになるが・・・
ヒョリンを空港まで見送ったシンは会見場につき、演説を立派にこなす。
一方、チェギョンは許可を得ずに宮の外を出歩いたとめに謹慎処分をうける。そんなチェギョンを見たユルはファヨンに向かって自分を皇帝にしてほしいと言う。ユルのおかげでチェギョンはウィリアム王子を接遇する国賓行事を無事にこなし、ファヨンは皇帝に考烈皇太子の追尊を願い出、段々皇室での基盤を固めようとし始める。
タイでのすべての日程を無事に終えて戻ってきたシンを待っていたチェギョンは・・・。
女官たちの引きとめにもかかわらず、一人で乗馬の練習をするチェギョン。馬に乗って走っていたが見慣れない人とぶつかってしまう。その人はシンの姉である恵明姫(イ・ユンジ)であった。久しぶりに姉に会って喜ぶシン。いつもと違って優しい姿を見せ、今まで見せなかった心の内を姉に話すのだった。
タイで盗撮されたシンとヒョリンの写真がタイの新聞に報道され、皇后は機嫌が悪くなる。これを知ったチェギョンはシンがタイに行っている間、彼を待っていた自分が情けなくて仕方ない。学校でヒョリンに会い、事情を尋ねるチェギョン。しかしヒョリンの態度には全く悪びれたところがない。チェギョンは友達の前に崩れ落ちるように倒れる・・・
皇太子を辞めると言い出したシン。チェギョンはシンの本心を知ることができず、イライラが募るばかりだ。シンを色々と気遣い、親切にしてやることで近づこうとする彼女は、そうすればするほどシンの周りにヒョリンの痕跡を見つけてしまうことになる。そして遂にシンとケンカし涙を見せてしまう・・・。宮では考烈皇太子の追尊の話が急上昇してきて、ファヨンとユルは入宮を目前にする。新たな勢力の登場に、宮内では段々と勢力が別れるようになる。皇后はファヨンとお互いを牽制するのに大変な状況だ。追尊に対する決定権を皇太后が持つ中、宮ですれ違ったシンとユルはお互いの感情をあらわにして対立する。
一方、皇太后はチェギョンを連れて皇室の公式行事を行うために済州島に向かう・・・。
皇太后の提案で済州島に旅に出たシンとチェギョン。浮かない顔をした皇太后のためにシンとチェギョンは茶目っ気たっぷりに皇太后を笑わせ、楽しい時を過ごす。一方、入宮したファヨンの動きに気を緩めない皇后。そんな中ファヨンは皇太子妃としての自覚がないとチェギョンを叱る・・・。タイでの写真が公開された後、ますます広がる皇太子夫婦の不和説に皇室は秘策を出す。理由も聞かされていないまま、外進殿閣で寝ることになったチェギョンはシンの登場に驚愕する。いよいよ初夜の日が来たのだ。
紆余曲折のあげく夜が明け、シンとチェギョンが初夜を過ごしたという話を聞いたユルは駆けつけてくる。「何もなかったわ」というチェギョンの言葉に安心して思わずチェギョンを抱きしめてしまうが、その姿を見たシンはユルと衝突する。
浮かび上がってくる皇太子夫婦の不和説に腹が立ったチェギョンの友人は、ヒョリンを非難するが、偶然にもヒョリンの秘密を知ってしまったチェギョンは心が休まらない。そして皇太子妃殿のもとに置かれた一枚の写真。その写真をみたチェギョンは衝撃を受けて姿を消してしまう。シンとユルはチェギョンがいなくなったことに気づき捜しに出る…。
ユル(キム・ジョンフン)を殴ってしまったシンの暴力事件で、皇室は大騒ぎになる。
ファヨンは皇后にこのままではすまされないと告げ、皇帝はシンを呼び出して叱りつけるが、シンは皇帝に反抗する。スキャンダルがあったにもかかわらず公式席上に出た皇太子夫婦。記者たちの親しげなポーズの要請にシンは何もなかったかのようにな素振りを見せる。一方、ここ最近のさまざまな事件で皇室内部の先行きを不安に感じた太皇太后は皇室の家族皆が参加する食事会を開こうと提案するが・・・。
二人だけの旅に出たシンとチェギョン。
ヒョリンはシンとの思い出を胸に、二人だけの愛の跡を探しに出る。シンに無視されたヒョリンは、ファヨンの意味深な言葉を思い返しながら固く決心する。ヒョリンとの事件で、シンとチェギョンはまた気まずくなり、ユルはチェギョンにもうシンを手放したほうがいい、と言う。複雑な気持ちのチェギョン。皇后はファヨンの動きを把握して措置を取り始めるが、今度は皇太子のスキャンダルが出てしまう。困難に陥った皇室。皇帝はシンに皇太子としての資質について問う。
一日中連絡もないまま姿を消し、帰って来たシンに怒るチェギョン。「どうして一人で悩むの?」と言う彼女を抱きしめたシンは、「自分が皇太子じゃなくてもそばにいてくれ」と頼む。一方、宮を訪ねたヒョリンは、皇后から後援の提案を受ける。ユルは自分の誕生日記念旅行に皇太子夫妻も同行させてほしいと皇太后の許可を求めるが・・・。
皇太子の資質に対する議論は絶えることなく続き、皇帝としてはユルの方が適しているのではないかと悩む。一方、シンとヒョリンが一緒に留学することを約束していたという話を耳にして悩むチェギョンに、ユルは自分の気持ちを告白する。それを目撃したシンの嫉妬心は次第に高まっていく・・・。
ユルの誕生日パーティーで起こったシンとの葛藤に混乱するチェギョン。そんなチェギョンの姿に気づいたシンは、謝るために彼女に歩み寄るが、チェギョンはそれを無視して、二人の距離はさらに離れていく。
一方、チェギョンの両親が、娘が宮に嫁いだという事実を利用して利益を得ているという噂を耳にしたチェギョンは、ますます宮での生活が息苦しくなり、それに気づいたシンはチェギョンに里帰りを勧める。しかしそれを知った皇后は、チェギョンの勝手な行動を叱りつける。チェギョンは宮から飛び出してしまう・・・。
予想外の出来事によって世間を騒がせてしまったチェギョン。入宮以来、最大の危機をむかえたにもかかわらず、一人でそれを乗り越えようとする。こんなチェギョンの態度に苛立ったシンはチェギョンだけでなくみんなと深い溝をつくっていく。ますます孤立していく皇太子に皇后は母親としての望みを話す。
バレリーナとしての夢を実現させようと心に決めたヒョリンの姿を見て、自分の未来について考えるようになったシンは、チェギョンと太子位に対しての意志を新たに引き締め、公式インタビューに臨む。
皇太子夫婦の公式インタビューでチェギョンの爆弾宣言を何とか止めたシン。皇室法度に従わずに軽率な行動をしたチェギョンに対して、皇帝を含めた皇室の上層部の者は憤慨し、そんなチェギョンの姿にシンの心境も複雑だ。この事件で皇太子妃のスキャンダルがまた浮かび上がり、不安になったファヨンはチェギョンを犠牲にして息子のユルを守ろうとする。チェギョンは皇帝に許してもらうため、涙を流しながら謝罪するが、シンはそんなチェギョンに背を向ける。そんな中、チェギョンを守ろうとユルは皇室のみんなが集まった席で発言をするが・・・。
法度を捨ててでも自分の気持ちを貫こうとするユル。法度は皇室を守る力であり、宿命であると理性を促すシン。正反対の二人だが、守りたい人だけは同じだ。
チェギョンも自分のせいで傷つく人がいることを思うと心が痛むが、理想と現実は遠ざかって行くだけ・・・。一方、皇帝の前に親族たちが訪ね、チェギョンへの厳格な処罰を要求する。シンはファヨンにこれ以上チェギョンを傷つけることはしないように警告するが、ファヨンの野望は止まることを知らない。
放火事件の容疑者にされ窮地に追い込まれた皇太子シン。彼は自分の潔白を主張するが、すべての状況と証拠は不利になるばかりだ。唯一チェギョンだけがシンの無罪を確信し彼の味方になる。こんなチェギョンがそばにいてくれることで心強いシン。ユルはファヨンの陰謀に気づき止めようとするが、ファヨンの欲望は止まらない。次々と出てくる事件で皇室の存続に関する論議が起き、皇帝は世論を落ち着かせるため、チェギョンの自粛を提案する。チェギョンも皇太子妃として皇室のためならと、皇帝の意見に従うことにする・・・。
捜査の進行によって放火事件がその全貌を明かしはじめたが、、シンの濡れ衣は消えない。事件の真偽に関係なく、国民から尊敬される人だけが皇位を受け継ぐことができると話す皇帝。ファヨンは会心のほほ笑みと確信の中で、最後の切り札を出す。
一方、皇太子妃としての面貌を取り揃えていくチェギョンを見て皇后は初めて嫁との楽しい時間を過ごし、チェギョンは自分のもう一つの家族となった人たちを守るため、立ち上がる。
宮