第50回:今、蘇る懐かしの着物~京都古布保存会~
かつて着物が普段着だった頃の女性たちも流行を追い求めたといいます。
今はタンスの中に眠っている昭和初期の美しい着物。いつかまた、袖を通してもらえるのを静かに待ち続けています。
NPO法人京都古布保存会はそのような着物を譲り受け、保存すると共に、着物文化を後世に繋げるために知識の普及を行っています。保存会が所蔵する着物と帯は合わせて約750点にもなります。中でも保存会が重要視しているのが、着物を引き取る時に行っている聞き取り調査。着物を譲られる年配の方に着ていた当時の様子を聞き、昭和を生き抜いた歴史の証言として伝えていこうという試みです。
また、大正から昭和初期にかけて銘仙という着物が流行します。斬新なデザインを持つ銘仙は当時、女性の憧れでした。そして現在、アンティーク着物ブームの火付け役もこの銘仙と言われています。世代を超えて愛される着物たち。今回は現代に受け継がれる、懐かしの着物のお話です。
法人 京都古布保存会
住 所:京都市左京区浄土寺上南田町
連絡先:tel.075-761-3803