第82回:京暖簾~一枚の布に込めた伝統と信用~
私たちがよく目にする暖簾。
実は、他国では目にすることのない日本独自の文化で、中でも古くから都が栄え、多くの商家が立ち並ぶ京都は暖簾の宝庫です。
私たちにとって身近な暖簾といえば、屋号の書かれた店先にかかる暖簾ですが、染色技術の発達によって暖簾に使われる色が多くなり、業種によって色の使い分けがされてきました。
しかし、変わらないのは暖簾が人にメッセージを伝えるという役目です。
歴史ある京都の町並みに、あるときは華やかに、ある時は品よくゆらめく暖簾。
場所と場所を分ける間仕切りの役目を果たしていた暖簾が、今ではお店の思いとお客さんを繋いでいます。