京都専科は京都が大好きな女優、羽田美智子とともに京都の魅力の真髄にふれることのできる珠玉の番組です。

第92回:京都の歴史と文化が育てた正月菓子

春夏秋冬、それぞれ季節にあったお菓子が考え出される中でも、お正月のお菓子の主題は、とりもなおさず「初春をことほぐ目出度さ」につきます。

明治26年創業、茶道各家元並びに各宗本山の御用を務めている御菓子司末富では、干支の辰を、緑色のきんとんで表現することになりました。
小梨という生地でツノの形をつくり、目玉の部分は勢いと目出度さを表現するため、金箔が使用されています。

高倉通り六角にある、明治18年創業の、大極殿。
庭を見ながら御菓子が楽しめる、喫茶スペース。
甘党ファンならご存知の御菓子が数多く揃う、こちらでも正月に向けて正月菓子がずらりと並びます。

そして、暮れになると行われる、ある風習があります。
菓子箱にいくつかの菓子見本を入れて、お得意さんに注文を伺いにいきます。
いわゆる御用聞きのスタイルです。
どんな御菓子にすれば客は喜ぶだろうと考える御菓子屋の想いと、それを頂くお客が、京都の文化が詰まった正月菓子を通して、新年の目出度さを共にするのです。

末富
住 所:京都府京都市下京区松原通室町東入ル
連絡先:tel.075-351-0808

大極殿
住 所:京都府京都市中京区高倉通四条上ル
連絡先:tel.075-221-3323

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