第96回:金属工芸 手仕事で生み出すかざりの世界
金属に装飾を施す京錺の老舗「竹影堂」。
七代目になる中村佳永さんはお茶時に使う道具などを主に作っています。
金属の加工に欠かせないのが火の存在。
金や銀、銅は火を入れると柔らかくなる性質を持っています。
逆に叩けば叩くほど、強く硬くなります。
火を入れては叩く事を繰り返し、徐々に思う形へと近づけてきます。
工房では、カンカンカンと銀を叩くいさぎよい音が響きます。
傍らではシュッシュッ、と金属を削る音が聞こえます。
この音で状態を判断し金属と対話しながら作品へと仕上げていくのです。
竹影堂の工房の前には、かざりや「鐐」というアンテナショップがあります。
若手の職人が活躍できる場を作りたいと開いたお店です。
新たな作品をつくりあげ、作り手が直接お客さんと話しながら販売する。
試行錯誤の中で職人たちは大きく成長したといいます。
確かな手仕事で生み出される金属工芸の魅力に迫ります。
竹影堂
住 所:京都市中京区押小路通麩屋町西入
連絡先:tel.075-241-2636
かざりや「鐐」ホームページ
URL:http://www.ryo-kazariya.com/