第111回:若き匠たちの挑戦 ~景アート~
京都三大祭りのひとつ、「葵祭」。
社殿の御簾をはじめ、お供する人の装束、牛車にいたるまで、すべてを二葉葵(ふたばあおい)で飾ることから、「葵祭」と呼ばれるこのお祭りですが、近年お祭りに使われる「葵の葉」が減少。
そこで、消え行く小さな命の再生をめざす「葵プロジェクト」が2007年に発足しました。
この「葵プロジェクト」に参加するのが、「景(けい)アート」というグループ。
表具師、左官職人、大工、空間デザイナーなど、物づくりに携わる若手の職人集団です。
5月、彼らが中心となって上賀茂神社で開催する「二葉葵展」。
ここで、景アートのメンバーは、職人の技術を込めたオリジナル作品を展示、二葉葵の現状を知ってもらうと同時に、自分達の伝統工芸の普及に努めています。
二葉葵に込められた精神と同じく、人と人を結びつけ、次世代へと伝統を受け継ごうとする、若き匠たちの挑戦をご紹介します。