第112回:下鴨神社参道の味 140年ぶりに復活
江戸時代の名物や土産を紹介した江戸時代の文献「出来斎京土産」に描かれる、「さるや」という一軒の茶店。
その茶店が現在でも下鴨神社の参道にあります。
140年ぶり復元された、下鴨神社の名物「申餅」。
小豆の豆をお餅で包んだシンプルなもの。
お餅は小豆の茹汁(ゆでじる)で染められています。
その色は、命が生まれる瞬間を表す「はねず色」と呼ばれています。
葵祭、14日は勅使(ちょくし)が来られる日で十二支の「申の日」に当たるので、「申餅」と名づけられました。
「宝泉堂」のある膳部町(ぜんぶちょう)という場所は、古くから下鴨神社のお膳を整える人々が住んで、仕事をしたところという意味。
その場所で現在まで菓子屋を営んできた古田さんは、「申餅」の復元で、またこうして下鴨神社に携われたことは、とても感慨深いものだと言います。
宝泉堂 本店
住 所:左京区下鴨膳部町
連絡先:tel.075-781-1051