日本財団海と日本プロジェクト海の京都調査隊
海の京都調査隊 舞鶴湾の生態系を調査せよ

海の京都 調査隊

伊根町のクロマグロを調査せよ

水産資源を守るため、伊根で取り組まれているクロマグロについて、京都市内の小学生が学んできました。

京都の海調査隊の集合写真

限られた水産資源を守り、有効活用するには

世界的に一度絶滅状態になってしまったクロマグロについて伊根町で、なぜ絶滅状態になってしまったのか、またなぜ獲れるようになったのかを調査しました。
問題点の解決策の一つとして、伊根町で行われているクロマグロの独自の養殖方法を学び、資源を有効活用する必要性について学びました。
また市場や魚屋がない伊根での魚の選別や浜売りなど、古くから根付いている漁師町の文化を学び、調査を通してこのきれいな海を未来に残すために、今後自分たちにどんなことができるのかを考えました。

学習のポイント

  • 資源や環境を守るためになぜ養殖が必要なのか、クロマグロの養殖場を見学し、伊根特有の養殖方法や有効活用を知ることからスタート!
  • クロマグロの解体ショーを見学し、クロマグロに実際に触れながら大きさや部位について学ぶ。また料理体験で魚を調理し食べることの楽しさや、魚を食べることが海の環境保全につながることを学ぶ!
  • 天然のクロマグロも獲れる漁法である定置網漁を体験し、伊根湾で獲れる魚を調査。伊根湾の豊かさを知ると共に、きれいな海を守るために漁師さんがしている努力や現在の問題点について学ぶ!
  • 市場やスーパーがない伊根での魚の選別方法や浜売りを見学し、伊根の地域に根付いている文化を学ぶ!

学んできたこと

クロマグロ養殖場の見学・クロマグロつり上げ見学・水中ドローンにて生簀内観察

  • 伊根漁港見学
  • 定置網漁で引き上げた魚

遊覧船に乗ってクロマグロが養殖されている生簀を見学しました。

一つの生簀には600匹養殖されていて、現在伊根には5つの生簀があり約300トンものクロマグロが養殖されていました。

また生簀から約130キロのクロマグロがつり上げられるのを見学し、クレーンで引き上げられた大きなクロマグロに子供たちは驚いていました。

つり上げられたマグロは、その場ですぐに内蔵を取り除き血抜きをされる様子を見学し、マグロが暴れると体温が30度以上まで上昇し、身が傷み味が落ちてしまい食べられる部分が減ってしまうのだと教えていただきました。

伊根のクロマグロ養殖を学び、捕獲できる量が決められているクロマグロをみんなの食卓に安定供給できるよう、生簀内で大きく育て脂がのった最高の状態で出荷する養殖の必要性について学びました。

伊根のクロマグロ養殖は、比較的大きなマグロ(70kg〜)を育てることで、資源を守りながら行われています。

また生簀で大きく育てて出荷するまでの間、一度も人の手に触れず、水中ドローンで生育状況を管理したり、餌の与え方を工夫するなど、ストレスを与えないようにされています。

最新の設備でクロマグロを守り、限られた水産資源を最大限に活かす努力をされています。

クロマグロの解体ショー見学・クロマグロを使った料理体験・実食

  • クロマグロの解体ショー
  • 小学生が作ったクロマグロのお寿司

宮津市にある回転寿司「金ぱ銀ぱ」にてクロマグロの解体ショーを見学しました。

午前中に見学した養殖場で、イベントの数日前に引き上げられた157キロもある大きなクロマグロを目の前にして、子供たちは大きさに大興奮。

解体ショーではクロマグロの体に実際に触れながら、解体される順番や部位について説明を受け、マグロの体のしくみについて学びました。

また解体された部位の赤身、中トロ、大トロの柵を自分で切り身にし、お寿司を作り試食しました。

初めて料理をした子供たちも多く、実際にマグロに触れ自分で切って握ったお寿司を嬉しそうに見せあいながら、一貫一貫おいしそうに食べていました。

解体には順番があり、クロマグロは尾、頭、カマ、骨の順番に解体します。

また魚は普通3枚におろしますが、身が大きいクロマグロは5枚におろします。

料理体験を通してそれぞれの部位の違いや味のおいしさを知り、また魚に触れ料理する楽しさを学び、これからも京都の魚をたくさん食べるきっかけになりました。

地元の魚を食べることで、巡り巡って海の環境を守ることに繋がります。

伊根湾での定置網漁体験

  • 伊根町で行われている
  • 小学生が作ったクロマグロのお寿司

2日目のはじめは天然クロマグロも獲れる漁法である定置網漁を伊根湾の近郊で体験しました。

午前5時頃3隻に分かれて漁船に乗り込み、まずは鮮度を保つための大量の氷を積む作業を見学しました。

その後出港し、朝日が昇るのを見ながら漁を行いました。

手繰り寄せた網にはイカやタコ、鰆やマンボウなどたくさんの種類の魚がいて、伊根湾の豊かさを実感しました。

またこの日は大きなカジキマグロも入っていて、子供たちも漁師さんたちも大興奮!

引き上げる際は、事前学習で学んだ資源管理を徹底し、獲りすぎないよう小さな魚は海に戻しました。

限られた水産資源を守るために、世界中で漁獲量を守り、小さな魚は海に戻すことが重要です。

おいしい魚を自分たちの元に運んでくれる為に漁師さんがしてくれているたくさんの努力を目の当たりにし、感謝の気持ちを持っていただくことの意味を学びました。

伊根漁港見学・伊根町の文化や海との関わり方について学習

  • 好みの魚を見つけ購入する地元の人
  • 伊根漁港で行っている引き上げた魚の仕分け

定置網漁でたくさんの魚を引き上げた漁船が伊根漁港に戻ると、すぐに魚が降ろされ慌ただしく仕分けが始まりました。

魚は種類ごとに一つ一つ手作業でケースに分けられ、次々と舞鶴などの市場に出荷されていきました。

その中を地元の人が入れ物を持って、選別された魚の中から好みの魚を見つけ購入する姿があり、魚屋やスーパーがなくても昔から地域に根付いている「浜売り」という特有の文化が今でも残っていることを知りました。

漁師町と言われ海と関わりが深い伊根では、豊かな海に感謝すると共に、後世に財産として残していく為、今ある資源を大切に有効活用しています。

今、私たちにできる事

2日間の体験を通して、今の自分たちには何が出来るのか?

そして今後の海の環境を守る為にはどのようにしていかなければならないのかを考えました。

参加した子供たちは

養殖場の最新の技術に
将来自分も携わってみたい

積極的に地元の魚を食べる

漁業体験がすごく楽しかったので、
これから漁業のことをもっと勉強したい

今回学んだこと体験したことを、
家族や友達にも伝えていきたい

これからもマグロのような
おいしい魚が食べれるよう、
海を汚さないように
落ちているごみを自主的に拾う

調査隊のみんながイベントを通し、
学んだこと、自分たちにできることを
考え発表しました

  • 海のプロジェクトの学び
  • 海のプロジェクトの学び「日本の魚について」
  • 海のプロジェクトの学び「ふりかえり」
  • 海のプロジェクトの学び「クロマグロの調査」

イベントに参加した小学生一人一人が
デザインした回転寿司のレーンPOP

こちらは大起水産の回転寿司京都伏見店、河原町三条店、新京極店、京都タワーサンド店にて、11月1日~3月初旬までご覧いただけます。

  • 小学生による大起水産「京マグロ」のPRレーンPOP
  • 小学生による大起水産「京マグロ」のPRレーンPOP
  • 小学生による大起水産「京マグロ」のPRレーンPOP
  • 小学生による大起水産「京マグロ」のPRレーンPOP
  • 小学生による大起水産「京マグロ」のPRレーンPOP