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祇園祭のハイライト 前祭「山鉾巡行」都大路を優雅に進む

2024年7月17日 18:00

京都の夏の風物詩で、祇園祭のハイライトとされる前祭の山鉾巡行が17日に行われ、動く美術館ともいわれる23基の華やかな山や鉾が都大路を優雅に進みました。
巡行が始まる前の午前9時前、先頭を行く四条烏丸の長刀鉾では、大勢の見物人が見守るなか、強力とよばれる男の人の肩にかつがれたことしの稚児・西川雅基くん11歳が、稚児を補佐する禿の小川門土くん7歳や西淵一登くん8歳と鉾に乗り込みました。
そして午前9時、威勢の良い「エンヤラヤー」の掛け声で重さがおよそ11トンの鉾が大きな車輪をギシギシときしませてゆっくりと動き出すと、沿道からは歓声と拍手が沸き起こりました。長刀鉾はそのあと四条麩屋町で見せ場のひとつ、しめ縄切りにのぞみ、稚児の西川くんが四条通りに張られたしめ縄を太刀で切り落とし、見事大役を果たしました。
長刀鉾に続いて山一番の油天神山が四条通りを進み、四条堺町では、巡行の順番を確かめるくじ改めが行われました。油天神山の正使を務める田邊毅さんが扇子を使って紐をほどき、箱のなかのくじ札を松井孝治京都市長差し出すと、沿道から拍手が送られていました。

【山一番 油天神山正使 田邊毅さんの声】
「なんとか無事に大役をこなせて喜んでいます、町内の皆さんにただただ感謝です」

山鉾巡行の最大の見せ場は、四条河原町の辻回しです。直径およそ2メートルの鉾の車輪の下には、滑りを良くするために竹を敷いて水がまかれました。威勢の良い掛け声とともに引き手が息をあわせて綱を力強く引くと、大きな鉾がバリバリと音を立てながら横滑りして向きを変えました。京都市内は、午前中には気温が30℃を超える夏本番を感じさせる一日となりました。沿道には多くの見物人が詰めかけ、日傘を差したりタオルで汗をぬぐったりしながら、動く美術館とよばれる山や鉾の華麗な巡行を楽しんでいました。
一方、四条河原町の次に山や鉾が向きを変える河原町御池の交差点に面した京都市役所では、庁舎の屋上から巡行を鑑賞しようという取り組みが試験的に行われました。抽選に当選した人たちが屋上庭園に集まり、河原町御池で行われる鉾の辻回しなどを見物しました。京都市役所は、3年前の耐震改修の際に屋上を庭園として整備し、市民の憩いの場として平日に開放しています。これまで巡行の日は立ち入り禁止にしていましたが、屋上庭園の存在を広く知ってもらおうと、人数を限定しての試験的な開放を行いました。最大100人の入場枠におよそ1万3000人の応募があったということで、市は参加者からのアンケートを参考にして、来年以降の開催などについて検討するとしています。山や鉾は御池通りを西に向かって進み、それぞれの鉾町へと戻ります。長刀鉾の稚児を立派に務め上げた西川くんも鉾を降りて安堵の表情を見せました。
 
【声】稚児 西川雅基くん
「中は暑かったけどめっちゃ楽しい。みんなの拍手で元気が出た。(終わって)さみしい」

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