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江戸時代を代表する絵師・伊藤若冲の初期から晩年までの絵画などを集めた、江戸絵画の奥深さを感じられる展覧会が、京都市左京区の細見美術館で開かれています。この展覧会は、江戸絵画の魅力を知ってもらうために開かれ、細見美術館が所蔵する伊藤若冲の初期から晩年までの絵画を中心に、46件の作品が展示されています。なかでも「雪中雄鶏図」は「若冲」と名乗る前の、30代に描いたニワトリで、表情や足、羽などが写実的かつ鮮やかな表現から、すでに若冲らしい独創性が表れています。一方、晩年に描いた「群鶏図」は、颯爽とした筆遣いで表現されていて、墨の濃淡や緩急によって描かれたニワトリのたくましさは、見る人を惹きつけます。このほか、若冲の弟子や若冲と同じ時期に活躍した円山応挙の作品も展示されていて、絵師たちの多種多様な表現や、その奥深さを感じられます。展覧会は5月11日まで開かれています。