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陸上競技唯一のチーム戦、リレー種目。
コロナ渦の中止を含め、過去16年、リレー種目で全国インターハイに出場し続ける京都橘高校に注目します。
2023年の全国インターハイでは、女子の4×100mリレー、4×400mリレーを制し、史上3校目となるリレー二冠を成し遂げた京都橘高校陸上部。
しかし、二冠連覇をかけ挑んだ去年の全国インターハイでは、結果、4×100mリレーは4位、4×400mリレーは2位でした。
先輩達が成し遂げた二冠の偉大さを感じ、届かなかった悔しさをかみしめました。
【声】京都橘高校陸上部 3年 大前陽菜乃キャプテン
「今年も4継(4×100mリレー)、マイル(4×400mリレー)日本一がチーム目標です」
新チームとなり、目標に掲げたのはリレー二冠、日本一の奪還です。
去年4×400mリレーで1走を走った竹田選手は、原動力の一つに2年前の景色があったと言います。
【声】京都橘高校陸上部 3年 竹田奏選手
「目の前でリレー二冠という景色を見させていただいて、すごい鳥肌が立ったし、まだ高校1年生で全国インターハイの空気とかもあんまり分からなかったけど、先輩方が日本一を本気で目指している姿を間近で見られて、それも刺激になりました」
先輩と見た景色や思いが引き継がれていく京都橘高校陸上部。
そんなチームの練習には、チーム全体で取り組むメニューだけでなく、練習内容を"自分で考える"時間も組み込まれています。
去年4×400mリレーでアンカーを務めた朝田選手は・・・
【声】京都橘高校陸上部 3年 朝田遥選手
「走った二人が、どこが良かったとか、どこが悪かったとか、主観と客観の差ができないようにしたいので、客観ではこうだった。
主観ではこうだったっていう情報を共有して、次はこうしようっていう話し合いをよくしています。
基本的にはみんなでやって、どうしても分からなかったら、先生に聞くっていうふうにやっています」
京都橘高校のリレーメンバーは、全員が個人種目でも全国大会に出場している訳ではありません。
速い選手が集まったチームが勝つとは限らない。リレーの本質とは・・
【声】京都橘高校陸上部 松本幸之監督
「もちろんバトンパスの技術とか、そういったものもゼロではないと思うんですけど、リレーこそ気持ちの強いチームが勝つんじゃないかなっていうのが、特に高校生のレベルでは、信じられないような力を発揮してくれるときがあるので、本当に思い続けてきたチームが、勝つようなところもあるのではと思ったりもします」
全国インターハイ常連校となった京都橘高校ですが、去年の近畿インターハイ。
バントをつなぐことは決して簡単なことではない、そう実感する苦い経験もしました。
【声】京都橘高校陸上部 3年 大野心愛選手
「あのときが一番、自分のなかでも悔しい思いをしたし、あの後もずっと心的にもダウンって感じやったんですけど、今までの先生方の言葉だったり、その時一緒に走っていただいた先輩方からいただいた言葉で、自分がここで諦めたらあかんっていうふうに思えたので、いろんな人に支えていただいているんだというこということに、もっと自分で気づけたきっかけになったので 感謝の気持ちを忘れずに、4継・マイル日本一を達成したいです」
リレーを通じて得た気づきは他の選手にも。
個人種目の400mでも、インターハイ出場を果たした朝田選手は・・・
【声】京都橘高校陸上部 3年 朝田遥選手
「陸上って個人種目じゃないですかなので(個人種目は)自分で勝ち取ってと思っているんですけど、4×400mリレーはみんなのサポートとか、みんなの応援、走っているメンバーの力もあると思っているので、個人ももちろん大事にはしているんですけど、チームのためにという思いで、4×400mリレーは走らせてもらっています。
(去年の)全国インターハイ走った後のみんなのところに帰ったときのみんなの"おつかれさま!"という感じの笑顔がすごく印象的で、忘れられなくて、来年こそは1位とってみんなのところに帰りたいなって思いができました」
全国の舞台でも 幾度となく決勝に進出し、躍動し続ける京都橘高校の強さとは・・・
【声】京都橘高校陸上部 松本幸之監督
「長年ずっとリレーでインターハイに出続けることも大変ですし、ずっと決勝に残り続けることも本当に毎年毎年大変だと思うんですね。
ただチームとしての当たり前のように、決勝に残って優勝争いをするという当たり前の基準はすごく上がっていくんだと思います。
そこで同じ時間を共有することで、同じ練習をして、日々意識の高い先輩とか、仲間に触れて
自分の意識も変わったりであるとか、そういういろんな基準が上がっていって、相乗効果というものが生まれるんじゃないかなと思います」
【声】京都橘高校陸上部 3年 大前陽菜乃キャプテン
「今年は絶対にどっちも日本一獲って、みんなで笑って終わりたいなと思っています」
【声】京都橘高校陸上部
「せーのっ、日本一!!」