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女子相撲の国内トップ選手は、5月行われる「日本代表」を決める個人体重別選手権に出場するため、年間を通じて5つの大会でポイントを争っています。
4月13日、ポイントレースの最後の大会となる「国際女子相撲選抜堺大会」が開かれました。
女子相撲は「殴らない格闘技」とも言われ、海外でも人気のスポーツです!
大会には、台湾やオーストラリア、ウクライナからの招待選手も参加しました。
この日は、7つの(無差別含む)階級と、団体戦が、トーナメント方式で行われ、中学1年から社会人までの、およそ120人の選手が熱戦を繰り広げました。
京都市内の会社で働きながら、立命館大学のコーチを務める山中未久選手は、31歳の現役選手です。
静岡県で幼少期を過ごした山中選手は、内気な性格でしたが、相撲大会になると力を発揮しました。
4歳から土俵に立ち続け、立命館大学2年の2013年、ついに世界大会で優勝を飾りました。
もう一度、世界の頂点に輝くまでは土俵を降りない。
そんな思いで、現役を続けます。
65キロ未満の準決勝、山中選手は、一瞬のスキをつかれ高校生に敗れました。
【声】山中未久選手
「世界一を目指して、もう一度頑張ろうと思って。
きょう負けた選手に対して、何度も想定して稽古をしたが・・・そこには明確な敗因があるので、しっかり受け止めたい」
山中選手は、この大会を含むシニア「ポイント獲得対象4大会」で、全て33に入り、5月の日本代表を決める個人体重別選手権への出場を決めました。
【声】山中未久選手
「自分の人生をかけて、やってきたのが相撲なので、形として残すものが、結果として世界一だと思う。
ことし何としてでも勝ち抜きたい」
たった一人の女性部員として相撲道を歩む龍谷大学2年、矢口 愛利菜選手は、去年、大学日本一に輝きました。
矢口選手は、65キロ以上73キロ未満級で優勝を狙いましたが、無念の1回戦、敗退となりました。
【声】龍谷大学 2年 矢口愛利菜選手
「内容は悪くなかったが最後の詰めが甘かった」
誠実に相撲と向き合う矢口選手を支えているのが、龍谷大学相撲部の田中大地主将です。
【声】龍谷大学 田中大地主将
「僕自身も矢口愛利菜選手に助けられている部分がある。
明るくて元気をもらえる選手なので」
【声】龍谷大学 2年 矢口愛利菜選手
「(田中主将に)いつも支えてくれてありがとうと、ちゃんと伝えたい!」
まだ、今シーズンは始まったばかり!
矢口選手は、前を向きます。
【声】龍谷大学 2年 矢口愛利菜選手
「気持ちを切り替えて、一からまた登りつめる様な感じで、優勝をすべての大会で狙いたい!」
京都両洋高校が大会に爪痕を残します。
先鋒、中堅、大将の3人で勝利数を争う団体戦で、京都両洋高校Aは、次々に強豪チームを倒しました。
創部10年、掲げるのは「考える相撲」です!
【声】京都両洋高校 高橋優毅監督
「これやりなさい!わかりました。やります!ではなくて、こういう状況やけど、どう考えたらいいと思う?という問いかけをしながら一緒に「相撲」を作っていく」
2015年、全国初の女子相撲部として創部した京都両洋高校ですが、団体戦の決勝進出はありません。
準決勝、鳥取城北高校Bとの対戦で、2人目の2年、早川弥沙選手が突き落としで勝ち、1勝1敗。
勝負は、3人目の1年、乾夢渚選手に委ねられます。
見事、乾選手が寄り切って勝ち、初の決勝へ駒を進めました!
対するは、準決勝で立命館大学を破って勢いに乗る、鳥取城北高校Aです。
京都両洋高校Aは、1人目の3年、柳原真裕選手が底力を見せ勝利します。
続く2人目の早川選手が敗れて1勝1敗。
3人目の乾選手は、中学で全国3連覇を成し遂げ、この春に入学した期待のルーキーです!
勝てば、高校の頂点ではありません。
全日本の頂点です!
【声】京都両洋高校
乾「悔しい」
早川「悔しい」
柳原「次は絶対に優勝します!」