大友良英のJAMJAMラジオ

パーソナリティ 大友良英

大友良英 / Otomo Yoshihide
1959年生まれ。音楽家。
映画やテレビの音楽を山のように作りつつ、ノイズや即興の現場がホームの音楽家。ギタリスト、ターンテーブル奏者。活動は日本のみならず欧米、アジアと多方面にわたる。美術と音楽の中間領域のような展示作品や一般参加のプロジェクトやプロデュースワークも多数。震災後は故郷の福島でもプロジェクトFUKUSHIMA!を立ち上げ、現在に至るまで様々な活動を継続中。その活動で2012年には芸術選奨文部科学大臣賞芸術振興部門を受賞してる。2013年「あまちゃん」の音楽でレコード大賞作曲賞ほか数多くの賞を受賞。2014年よりアンサンブルズ・アジアのディレクターとしてアジア各国の音楽家のネットワークづくりに奔走。2017年には札幌国際芸術祭の芸術監督を務める。2019年NHK大河ドラマ「いだてん」の音楽を担当。

» 大友良英のJAMJAM日記

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2022
Dec 31

#665

KBS京都ラジオでJAMJAMラジオをお聞きの皆さんには、今年最後の放送となりました。「篠田昌已特集!今夜は第3弾。ナビゲーターは特殊音楽紹介家の石橋さん。12月に久しぶりにKBSのスタジオで収録しました。

今回は篠田さんと生前、深くかかわりのあった方々に電話を繋ぎ、色々お話をいただきました。今回はそのラスト。関島岳朗さんが貴重なお話をお聞かせくださいました。podcastではフルでインタビューをアップしていますので是非お聞きください。年明けの来週も篠田さん特集は続きます。

2022年。皆さんにとってはどんな年でしたか?「サブスクだ!楽曲はデータで配信!」一瞬、未来へ向かっているような響きも実はそうでもないのだと私は感じています。

音楽を聴くためにジャケットの色や手触りを確かめて選び、手を動かしいとおしくデッキに盤をセットすることには、データで処理された音源を抜き出して聞く方法よりも、血が通っているような。手間をかけることは血を巡らすことに繋がり聞き手の熱量が音楽に伝わるような気がして、それがまた音楽の作り手へ還っていくように思うのです。

データで簡単に音楽がやり取りでき聴けることは、とても便利で有難い。すぐに検索が出来たり、出会えなかった音楽やその歴史に出会えます。実際、そのことで今年初めて聞いた音楽も沢山ある。選び方も、聞き方も自由。それは夫々が選ぶ方法だけれど、聞き手も手を動かすことをためらわず、そして足を動かすこともためらわずライブ会場へ運んでほしい。

今年ラジオの企画で「スピーカーでラジオを聴こう"キャンペーン」が展開されました。ラジオ受信機、AIスピーカー、Bluetoothスピーカー、Wi-Fiスピーカーで、空間に音を放って聞こうという取り組み。

ラジオで聞いた話題で家族と会話が始まったり、ラジオから流れてくる音楽で友達と話が盛り上がる。といったことを意図する企画でしたが、昔はラジカセを持ち歩い各部屋で持ち歩いて聞いたものです。今は殆どどこでもWi-Fiスピーカーなので聞けてしまう。ここにも選べる自由があります。

聴き方の楽しみは広がっています。人がおしゃべりして、音楽があり続けて、それらを聴く私たちがいる。そのことは、変わらず未来へ向かっています。

来年はどんな年になるでしょう。引き続きJAMJAMラジオを聴いていただけると嬉しいです。お寄せいただいた手紙やメッセージもなかなかラジオで紹介できずにおりますが、大友さん、石橋さんらと楽しく拝見しています。来年はもう少しご紹介していけるといいなと思っています。是非番組への感想や、メッセージ、音楽の話、恋の話、なんでも結構です。お寄せ下さい。お待ちしています。

今年も色々な場所で、方法で、誰かと、独りで、大勢で、聞いていただきまして、ありがとうございました。くる年も引き続き「大友良英のJAMJAMラジオ」をよろしくお願いいたします。ラジオ福島、静岡放送で聞いていただいている皆様もよろしくお願いいたします。

ではどうぞ、よいお年をお迎えください!


■ラジオクラウド
https://radiocloud.jp/hp/index.html
アプリをダウンロードしてチェックして見てください!

■OA曲
アルバム「IVE IN TOKYO」から
・They Go In Under Archways / CASSIBER

アルバム「『コンボ・ラキアスの音楽帖 = A Music Book Of Combo Rakia's』
・いばらのサギ師 / 飯島晃

・中尾勘二さんインタビュー(podcastで全編お聞きいただけます)

アルバム「THE LONG VACATION」から
・Improvisation~Hickwall / ピヂンコンボ

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2022
Dec 24

#664

先週からお届けしている「篠田昌已特集」。今夜は第二弾。ナビゲーターは特殊音楽紹介家でFMNSの主宰、そして古くから篠田さんと交友のあった石橋さんです。

今夜は東京チンドンの曲を紹介しましたが、チンドンというと大道芸のイメージがあるかもしれませんが、こんな風に音楽に転換されていくのを聞くと面白いなと思いますし、篠田さんらの貢献は大きいなぁと改めて思います。

電話インタビューは中尾勘二さん。出会いのきっかけや、音楽の事たっぷりお聞きしています。podcastにはフルでインタビューをアップしていますので是非お聞きください。来週は関島岳朗さんが登場です。

■篠田昌已さん
1980年代を中心にジャズ、ファンク、チンドン、クレズマー、アングラ劇団の劇伴など多彩な分野で活躍したサックス奏者で音楽家。「生活向上委員会」に参加しデビューの後、1980年代前半 には「パンゴ」に参加。1982年には「じゃがたら」に参加。1989年には、それまで活動していた篠田昌已ユニットの発展系で、関島岳郎、中尾勘二との3人からなる「コンポステラ」を結成。以後クレズマー、チンドンなどそれまで日本では未だ誰も触っていなかった音楽を制作、演奏し開化させます。しかし1992年12月9日、急性心不全により34歳の若さで急逝。今年は亡くなってから30年。あらためて追悼の意を込めて篠田さんの特集をお届けしています。


■エルピス ―希望、あるいは災い―
https://www.ktv.jp/elpis/

■ラジオクラウド
https://radiocloud.jp/hp/index.html
アプリをダウンロードしてチェックして見てください!

■OA曲
アルバム「歩く人」から / コンポステラ
・淵

アルバム「東京チンドンVol.1」 フィールド録音CDから
・青島マーチ

・中尾勘二さんインタビュー(podcastで全編お聞きいただけます)

アルバム「WALTZ」から / PUNGO
・未来のタンゴ

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2022
Dec 23

#663.5

今週はJAMJAMラジオにとって、とても悲しい知らせがありました。あのキュッキュッと歩む「アトムの足音」を創作し日本の電子音楽の黎明期に効果音など様々な音を生み出してきた、音響デザイナーの大野松雄さんが亡くなられました。

大野さんと言うと、止まることを知らないトークが面白くて、幼少の頃の話、昭和の東京オリンピックの話、学生時代、自らが実験台になって医療技術に貢献したこと、どの話も本当に面白くて、聞いているともっと聞きたくなるのでした。

JAMJAMラジオで大野さんを迎えてスタジオ特別公開収録した時には、オープンリールのデッキを持ち込み、生でアトムの足音を聞かせてくださったこともありました。もう一度、番組にご出演いただきたかったですが叶わぬ夢となりました。

滋賀県にある、知的障がい者施設、社会福祉法人大木会もみじ・あざみ寮に深く関わっておられ、毎年お雛様の頃に行われる、寮生さんによる創作劇では効果音など音響制作に携わり、寮生の皆さんと和気あいあいと話されていた姿が思い出されます。

この創作劇はプロの役者も交じっての健常者も障害のある人も同じ舞台で一緒に演じる公演。楽しくて、泣けて、笑えて。大野さんは舞台前になると長期にわたって寮入りし舞台制作されるライフワークでした。コロナになり公演は休止が続いていたようですが桃の花が咲く頃になると演目を楽しみにソワソワするのです。

「昭和のオリンピックの時、閉会式で各国の選手たちがごちゃ混ぜに入場してきた光景を見てとても感動した」と話されていたのを思い出します。「ごちゃ混ぜ」の楽しさと、素晴らしさを大野さんに教えてもらいました。92年でこの世の幕を閉じられましたが、すでに次の広い世界でオープンリールを操っておられるような気がします。

大野松雄さん。ありがとうございました。

JAMJAMラジオでは来年、追悼特集を考えています。大野さんへのメッセージなどお便りお待ちしています。

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2022
Dec 17

#663

整いました!年末から年始にかけて5週に渡り「篠田昌已特集」をお届けします。ナビゲーターは特殊音楽紹介家でFMNSの主宰、そして古くから篠田さんと交友のあった石橋さんです。

篠田昌已さんは1980年代を中心にジャズ、ファンク、チンドン、クレズマー、アングラ劇団の劇伴など多彩な分野で活躍したサックス奏者で音楽家。「生活向上委員会」に参加しデビューの後、1980年代前半 には「パンゴ」に参加。1982年には「じゃがたら」に参加。1989年には、それまで活動していた篠田昌已ユニットの発展系で、関島岳郎、中尾勘二との3人からなる「コンポステラ」を結成。以後クレズマー、チンドンなどそれまで日本では未だ誰も触っていなかった音楽を制作、演奏し開化させます。

しかし1992年12月9日、急性心不全により34歳の若さで急逝されました。今年は亡くなってから30年。あらためて追悼の意を込めて篠田さんの特集をお届けします。

また最初の3週は、大熊ワタルさん、中尾勘二さん。関島岳郎さん、と篠田さん所縁のゲストに電話インタビューを週替わりでお送りします。放送では短めにお送りしますがpodcastでは全編アップしていますの是非お聞きください。

JAMJAMでしか聞けない年末年始企画!来週もお楽しみに!!


■エルピス ―希望、あるいは災い―
https://www.ktv.jp/elpis/

■ラジオクラウド
https://radiocloud.jp/hp/index.html
アプリをダウンロードしてチェックして見てください!

■OA曲
アルバム「COMPOSTELA」から / 篠田昌已名義のリーダー作品
・しあわせなユダヤ人

アルバム「1の知らせ」から / コンポステラ(篠田昌已・中尾勘二・関島岳郎)
・反射する道

・大熊ワタルさんインタビュー(podcastで全編お聞きいただけます)
※CICALA-MVTA(シカラムータ)・ジンタらムータ(Jinta-la-Mvta)のクラリネット奏者

アルバム「風の旅団・劇中音楽集 / オルケスタ・デル・ビエント」から
・道化のテーマ
・こぶしのテーマ
・都市生活者の夜

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2022
Dec 10

#662

先日、有楽町のI'M A SHOWで行われた「ゲキバン!大友良英スペシャルビッグバンド+のんとも。M」の公演を受けて、久しぶりに連続テレビ小説「あまちゃん」の劇伴特集でした!来年で10年になるそう。

懐かしドラマなのにいつ聞いても新鮮なのは何故でしょう。ほんの2~3年前のドラマはすっかり忘れてしまって
いるのに、このドラマはなぜがはっきりと覚えているシーンがいっぱいあります。ジオラマ、琥珀、・・。

オープニング・タイトルバックの主題歌は大体、音楽担当と違うアーティスト(POPバンド、シンガー)が曲を担当しているのですが、あまちゃんはタイトル曲も、劇伴も大友さんだった事もあって、冒頭からとてもドラマに親しみを覚えました。来年のアニバーサリーイヤーでは面白いことが起こりそう。JAMJAMでもあらためて紹介していきたいです!いつかまた、のんさんにご出演いただける事を夢見ながら!

さて、久しぶりに京都でのJAMJAM収録が決定しました。久しぶりに石橋さん登場です!大友さん、石橋さんへのメッセージもお待ちしています。是非お送りくださいね!お待ちしています!


■エルピス ―希望、あるいは災い―
https://www.ktv.jp/elpis/

■ラジオクラウド
https://radiocloud.jp/hp/index.html
アプリをダウンロードしてチェックして見てください!

■OA曲
「あまちゃん」サウンドトラックから

・アキのテーマ
・地味で変で微妙
・奈落
・あまちゃんのワルツ
・家族
・希求
・灯台
・潮騒のメモリー / 天野春子

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2022
Dec 03

#661

今夜は大友さんの新譜特集。physical、配信など色々な形態がありますが
精力的に音楽制作されている大友さんの姿をご紹介しながら、自分も頑張らねばと思ったりします。

いよいよ12月に入り、寒くなる、寒くなると言われていましたが本当に寒くなりました。
冬用タイヤに交換されましたか?そろそろ替えないとですね。

映画「土を喰らう十二ヶ月」監督の中江裕司さんは『ホテル・ハイビスカス』や『ナビィの恋』などを手掛ける映画監督。映画に出てくる料理の素材を育てる所から始められたとか・・・。細やかな演出や人の心の機微までも引き出す中江監督と大友さんの音楽の作品は見ないわけにはいかない。早くいかねばです!

さて、12月は久しぶりに京都でのJAMJAM収録が決定しました。久しぶりに石橋さん登場です!大友さん、石橋さんへのメッセージもお待ちしています。なかなかご紹介できませんが、是非お送りくださいね!お待ちしています!


■エルピス ―希望、あるいは災い―
https://sunrisetokyo.com/detail/20469/

■ラジオクラウド
https://radiocloud.jp/hp/index.html
アプリをダウンロードしてチェックして見てください!

■OA曲
「土を喰らう十二ヶ月」テーマ曲

・「土を喰らう十二ヶ月」M8

・『 LUPIN ZERO 』サントラから
 口笛ヴァージョン
 スキャットヴァージョン

・「エルピス--希望、あるいは災い--」サントラから
 メインテーマ「ロックヴァージョン」

・Selfmade (Instrumental) / 広瀬淳二・大友良英

・First Scene / 広瀬淳二・大友良英

・Doom of love / Heavenly Arms(大友良英)

※掲載の写真2枚は京都市京セラ美術館で11月22日~27日開催された
 HERMÈS IN THE MAKING「エルメス・イン・ザ・メイキング」展から

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