名古屋とJR難波を結ぶ関西本線の中で、
いまだ非電化区間の亀山(三重)~加茂(京都)間の61kmをリポートします。
起点の亀山では名古屋に向かう快速列車や、津・新宮方面への紀勢本線の列車と接続。
加茂に向けては基本1時間に1本の運転となります。
宿場町「関」には古い町家が200軒ほど残るエリアがあり、
古民家群がいろんなお店になっています。
「加太」(かぶと)を過ぎると、あの「加太越え」が始まり急勾配の連続に。
今は楽々と気動車が駆け上がりますが、
SL時代はD51が25パーミルの勾配を猛煙を噴き上げ走っていました。
次の「柘植」(つげ)は草津線との接続駅。
広い構内には、かつてSLの給水塔や転車台がありました。
「伊賀上野」では伊賀の市街地に向かう伊賀鉄道と接続。
街中にある明治38年創業の「金谷本店」では本格的な伊賀牛を味わうことができます。
三重県から京都府に入って、梅林で有名な「月ヶ瀬口」。
名張川の渓谷に1万3千本が咲き誇り早春の到来を告げてくれます。
そのあと沿線随一の景観を誇る木津川橋梁を、列車はゆっくりと通過していきます。
「笠置」はホームの桜が有名。
木津川下流には笠置キャンプ場があり、笠置寺には巨石に刻まれた「弥勒摩崖仏」が鎮座します。
木津川市に入って駅前に高層マンションが建つ終点「加茂」に1時間20分で到着。
これより先、奈良・大阪に向けては電化区間となり大和路快速と接続します。
今回紹介した関西本線の非電化区間は見所は多いものの、
きわめて利用客が少ないため廃線候補になっています。
そこで沿線活性化のためJRでは、
かつての急行列車をこの秋に社会実験で走らせようとしています。
あの急行「かすが」(名古屋~奈良)の復活ははたして実現するのか。
これが起爆剤となって乗客増につながることを期待したいものです。
YouTube 鉄アナ・羽川英樹の出発進行
今回の動画はこちらから↓
https://youtu.be/2N-A38gb5Po
#82「関西本線 亀山~加茂の非電化区間を行く」