今週も芸術の秋です!!
先日、初めて奈良県立美術館に行ってきました!!
奈良県立美術館は昭和48年(1973年)に開館した美術館で、
近世日本画を中心に浮世絵や工芸品など、
日本美術品を4000点以上所蔵している美術館です。
そんな奈良県立美術館で今、開催中なのがこちら!
特別展「エドワード・ゴーリーを巡る旅」
アメリカのエドワード・ゴーリーという絵本作家の
作中に描かれている挿絵や
物語を書くまでに至った経緯など、
詳しい解説とともに見ることができます。
このエドワード・ゴーリーさん(1925年~2000年)、
絵が非常に独特でして...
一度見たら一生忘れられないような作品を描いているんです。
例えばこちら↓
(現地は撮影NGでしたので、購入したポストカードを撮影しています)
作品はすべてモノトーン!!!
しかも先のほっそーーーいインクペンだけで
作品を仕上げているんです。
そのあまりの細さに、目が眩む!!
そのほかにもこんな作品も。
描写のペン入れが繊細すぎるよ!エドワードさん。
すこし怖いような、不気味さも覚えるような作品となっています。
また絵本の内容も変わってまして。
普通児童向けの絵本というと
ハッピーエンドでよかったねー!で終わるものがほとんどですが、
エドワード・ゴーリーの作品では
命の儚さや人間社会の不合理さなど
現実の厳しさを描いているのがとても特徴的です。
代表的な絵本のタイトルも「不幸な子供」
という、ほんまに絵本か?っていう作品です(笑)
そんな独自の世界観から世界中にファンがいて、
日本でもこれまで至る所で展覧会が開催されてきました!
↑他美術館での開催時ポスター
そんなエドワード・ゴーリーの展覧会、
なぜ今回奈良県立美術館で開催されたかといいますと...
実は彼、日本の美術に非常に興味を持ち、
日本文学や日本絵画に影響をかなり受けたみたいなんです。
特に愛読書だったのが、紫式部の「源氏物語」。
西洋文学では取り扱われないような、人間の感情の機微がダイレクトに表現されている部分にとても感銘を受けたようで、
英語訳にはなりますが何度も何度も熟読したようです。
また、そのほかにも日本画にかなり影響を受けたみたいなんですが...!!
実はこの奈良県立美術館が所蔵する絵画の中にも、
エドワード・ゴーリーが影響を受けた作品が多数あったんですって!
↑この作品も、日本画からインスピレーション受けたようですよ。
なので今回の展覧会では、
実際にエドワード・ゴーリーがどんな日本画から影響を受け、
どのようにそれを表現したのか?!というところを
奈良県立美術館が所蔵する絵画とともに、
比較しながら見ることが出来るんです~。
この企画めちゃくちゃ面白かった!
文化・芸術は国を超えて影響し合うんだなあと、
改めてかんじられましたよ。
え、もとの日本画とそっくりやん!っていうような作品もあってとても興味深かったです!
ぜひみなさんも奈良県立美術館で見てみてくださいね。
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「エドワード・ゴーリーを巡る旅」
奈良県立美術館で11/10(日)まで開催中
大人1200円
休館日 月曜日
開館時間9:00~17:00
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