今回のゲストは噺家 三代目桂文之助さんです。
桂文之助さんは1956年、神戸市生まれ。
京小学校の頃から落語に興味を持ち、桂枝雀に憧れ、高校3年生の時に弟子入りを志願。
卒業後の1975年3月に南光、雀三郎(じゃくさぶろう)につぐ三番弟子として
入門が許されました。
最初の芸名は雀松。船弁慶の「雀のお松」に由来し、大師匠の桂米朝が命名しました。
「雀の会」にて初舞台。
以降古典落語のほか、狂言師との共同制作に取り組むなど幅広く活動されています。
2013年10月6日、83年ぶりの復活となる桂文之助を正式に襲名、
サンケイホールブリーゼにて披露公演を行いました。
米團治とはほぼ同世代、二人の落語談義をぜひお楽しみください。

今回のゲストは大蔵流狂言師 茂山 竜正(しげやま たつまさ)さん、
茂山 虎真(しげやま とらまさ)さん双子のご兄弟です。
京都に根ざし、お豆腐狂言をモットーに広く親しまれる茂山家。
二人は2004年7月15日 十四世茂山千五郎の長男と次男として生まれました。
狂言の修業の道のりは、「猿に始まり、狐に終わる」といわれています。
幼少期に「靭猿(うつぼざる)」で愛くるしい猿を演じ、20歳前後で
秘曲「釣狐(つりぎつね)」に挑み、一人前の狂言師として認められるといいます。
「釣狐」を演じるのは狂言師のいわば成人式。
この9月、21歳になる二人はいよいよ「釣狐」に挑みます。
双子兄弟の同時開曲は狂言史上初だそうです。
対談では二人のへの道のりや結束の固い千五郎家の狂言師が育つ家風など
米團治が気の向くままにおしゃべりします。
若い二人が語る狂言の魅力とは。将来の目標とは。
茂山家とも親しい米團治がいかに二人の個性と向き合うか、ぜひお楽しみください。

今回のゲストはこの時期の恒例となりました京都五山送り火連合会 会長で大文字保存会 理事長の長谷川英文さんです。
今年も8月16日には京都の山々に送り火が灯ります。
その炎は帰ってきたご先祖の霊がふたたびあの世へと帰る道しるべです。
だから、雨が降ろうが風が吹こうが、絶対に火を灯す
そんな保存会の人々の思いがあの美しく、はかない炎を守ってきました。
一説には平安時代あるいは室町時代から続けられてきたといいます。
何百年も、大切な人々の霊を迎え、送る京都の人々の心に寄りそってきたのです。
送り火とは何か、先祖代々守り続けてきた長谷川さんにじっくりとお話をうかがいましょう。
保存会の人々の活動やその舞台裏もお聞きしたいと思います。
どうぞお楽しみに!

今回のゲストは 京うちわ 阿以波 十代目当主 饗庭長兵衛さんです。
阿以波は元禄2年、1689年の創業。
初代が滋賀県近江高島郡の「あいば」より京都に出て店を開いたのが始まりです。
そもそも現代では一般的にうちわはあおいで風を起こし涼をとる、そんなイメージです。
ところがうちわは顔を隠す 邪気を払う縁起物 虫はらいなど古くから各地でさまざまな
用途に用いられてきました。中でも京うちわは、宮廷で愛用された「御所うちわ」を
ルーツにした優美な趣が魅力です。
饗庭さんは「うちわ一筋、他業に手を染めず、うちわに全精魂を打ち込む」という
七代目による経営哲学を指針に、新たなうちわ文化の創造にも寄与されています。
その優美さ、涼しげな意匠で「目で涼をとる」新たな涼のかたちも提案。
対談ではうちわの歴史を紐解きながら、最高の造形的工芸品である
「京うちわ」の魅力をお聞きします。

祇園囃に心躍る、7月は京都の祭り月。
今回のゲストは祇園祭山鉾連合会 理事長 木村幾次郎さんです。
木村さんは2019年から山鉾連合会の理事長を務めておられます。
理事長就任早々コロナ禍に見舞われ、2020年の山鉾巡行を中止するという
苦渋の決断をされました。
疫病退散の祭りなのに疫病のために取りやめるのか、そんな声もありました。
それでも感染拡大は阻止しなければならない、と翌21年も巡行と宵山行事の中止を
決めました。
山鉾を建てないと技術は失われ、文化の継承も危うい。そんな危機感の中、その年は半数の山鉾が組み立てられ、居祭りが行われました。代表者が徒歩で巡行する「拝礼行列」を実施するなど、せいいっぱい「祭り」は維持されたのです。
そして22年、巡行が復活。
今年もインバウンドのお客様含め、大いににぎわうことでしょう。
祇園祭は時代とともに形は変わっても町衆の熱い思いは伝統を紡いでいきます。
2025年祇園祭にかける思いををじっくりとお聞きしましょう。

今回のゲストは四代目桂米紫さんです。
米紫さんは1974年 京都市に生まれました。
1994年、20歳の時に桂都丸、現在の四代目桂塩鯛師匠に入門、一番弟子となりました。
芸名は桂とんぼ。
一方でもともとは映画監督になりたかったという米紫さん。
KYOTO映画塾卒業という異色の経歴の持ち主です。
2007年からは劇団「仏団観音びらき」に所属。 演劇活動にも力を入れています。
映画や演劇の手法を取り入れた生々しくも愛らしい人物描写に、ざこば一門ならではの
迫力ある熱血性があいまった落語こそ桂米紫の真骨頂です。
米紫さんがめざす落語とは?とっくりとお話を聞かせていただきましょう。

今回のゲストは落語家の桂千朝さんです。
千朝さんは1956年2月、大阪生まれ。
1974年1月に3代目桂米朝師匠に入門、米團治の兄弟子にあたります。
入門の年の4月、京都市東山区の安井金比羅会館での「桂米朝上方落語研究会」にて
初舞台にあがりました。
入門のきっかけは出演した『素人名人会』で名人賞を受賞、その後米朝師匠に入門を直訴しました。ネタの覚えも早い千朝さんを、師匠は内弟子修行をきっちりしたと評価、その堅実さを買い、自身が出すレコードや著書の校正を任せたといいます。
古典落語派の噺家としての評価が高く、米朝一門らしい、正統派で端然とした芸風。一方枕ではとぼけたユーモアも見せてくれます。目指すのは「あの人の落語をもう一度聴きたいなあ」と思っていただけるようなほのぼのとした落語です。
米團治と兄弟子の同門対談。師匠の米朝との思い出や内弟子時代のエピソードなど懐かしい話題や互いの落語観など、じっくりと語り合っていただきます。

今回のゲストは京都外国語大学教授 彭(ポン) 飛(フェイ)先生です。
彭先生は1958年 中国上海生まれ。
1982年 復旦(ふくたん)大学卒業後1984年に来日されました。
大阪市立大学大学院に学び、大阪市立大学では初の外国人文学博士となりました。
専門は日本文化と中国文化の比較研究。日本語と中国語の比較研究。
国際日本文化研究センター客員助教授、京都外国語大学助教授などを経て、現在に至ります。
「朝日新聞」「産経新聞」など新聞や雑誌などでコラム連載も500回以上にのぼり、著書も多数。軽妙な語り口でコメンテーターとしてテレビにも数多く出演されています。
さらに国際交流基金関西国際センター事業協力委員会委員、大阪府文化振興財団企画委員、高槻市都市交流協会評議員などを務め、日本の経済、文化、教育などの提言を数多く行っておられます。
米團治とは旧知の仲、先生から見た日本のこと、日本人のこと、忌憚なく語っていただきましょう。

今回のゲストは落語家の桂二豆さんです。
朝一門、米二門下三番弟子。
芦屋市生まれの二豆さんは関西学院中学部・高等部を経て関西学院大学文学部に進学。
現在京都市在住です。
大学を卒業した2017年、5月に桂米二師匠に入門し、2カ月後に「子ほめ」の演目で初舞台を踏みました。3年間の修業期間を経て2020年、年季が明け、独立。以後古典落語をベースに、現代的な視点を取り入れた独自の落語をめざし研鑽を積んでいます。自身の勉強会として「にまめのこまめ」「蓮池会落語会」を主催。高い技術と魅力的な語り口は多くの観客を魅了し、今後の活躍が期待されています。
現在は4月から新しくなったKBS京都ラジオ「さらピンキョウト・火曜日」で澤武アナのパートナーとして楽しいおしゃべりを展開中です。
桂米二門下と米團治の同門対談。新しい番組のこと、落語のこと、大いに語り合っていただきましょう。

今回のゲストは桂ちょうば改め四代目 桂米之助(かつら よねのすけ)さんです。
米之助さんは1978年 京都市生まれ。京都府立洛北高等学校、阪南大学国際コミュニケーション学部国際観光学科卒業。
友人に連れられて行ったABCテレビ「ざこば・鶴瓶らくごのご」の公開番組で初めて落語に出会いました。その出会いで感銘を受けた彼はダメでもともと、と桂ざこばの生放送を狙って楽屋に突撃、入門を直訴。あっさりと了承を得、半年の見習い期間ののち入門を許されました。
初舞台は2002年月。ほぼ3日に1回の割合で各地での落語会に参加し、落語の腕に磨きをかけました。そして四代目桂 米之助を襲名。
一門の桂ひろば改メ二代目桂力造、桂そうば改メ二代目桂惣兵衛と3人同時襲名という華やかなお披露目となりました。ざこば師匠亡き後の襲名披露公演も立派に務めました。
対談ではざこば師匠をしのびながら米之助として新たに歩む決意を語っていただきましょう。
