あらゆるものに神を感じていた日本人は、神職が身に着ける装束や、儀式で用いられる数々の道具たちにも特別に心を砕いてきたに違いありません。そこには長い歴史のなかで洗練され、磨かれてきた技があります。
たとえば、神事に欠かせない鈴。それは、装飾品でもなく、楽器でもない。神具と呼ばれる特別のアイテムです。拝殿の前で、また神楽を舞う際に鈴を鳴らす意味は?
今回は松下装束店の山本正毅さんをゲストにお迎えしました、高価な鈴の話題を中心に、神具のお話や現代に息づく装束師のお仕事についてとても分かり易くお話いただきました。
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絢爛豪華な祇園祭。その始まりは、疫病が流行るたびに、時の朝廷が怨霊を鎮めるために行った御霊会。
中でも祇園の御霊会が最も効果があると、祭礼は勅祭として恒例の行事になりました。
疫病神を喜ばせて、恐ろしい疫病から逃れるために。少しでも華やかに、賑やかに。
人々の願いはやがて観衆を意識した壮大な祭りへと変わってゆきました。
苦難の時代には休み山となった山鉾も数基。
いつか必ず復興すると、あえて休み山とした山鉾は
復活を遂げたものも、間もなく遂げようとするものも。
1000年以上もの時空を超えて、町衆の思いを乗せた山鉾は京都の街を堂々と巡行します。
時代に合わせ、変遷を繰り返しつつ、大切なものを守り続けて。
平成最後の祇園祭に向けて祭りの歴史とエピソードなど色々語っていただきました。
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