暑い暑い京都の夏を、少しでも過ごしやすく。
京町家はそのために作られているといっても過言ではありません。
うなぎの寝床には外からはわかりませんが中庭、奥庭がありその温度の差で風の流れを生み出します。また「通り庭」と呼ばれる吹きぬけの土間は風の通り道でもあります。夏座敷のしつらえは目にも心にも涼し気です。
今回のゲスト小島冨佐江さんは京都市伏見区の生まれ。
1985年、中京区の百足屋町に嫁いでこられました。
京町家での暮らしを楽しみながら、2012年より、特定非営利活動法人「京町家再生研究会」理事長となり、現在、町家の再生活用、周知など精力的な活動を続けておられます。小島さんに京都の心豊かな暮らしについてお聞きしました。
8月16日。京都の町を包むように、五山に火がともります。
京都の夏の終わりの風物詩、五山の送り火。
お盆に迎えた先祖の霊を、再び浄土へと送る炎。
迷うことのないようにと、ひとつひとつともる炎に人々は手を合わせます。
送り火は、明治以前は10もの山々に点火されていたという記録が残っています。
今に残る五山の起源にも様々な説があり、確かなことはわかりません。
それでも思いはひとつ。大切な人の魂を送るために。
毎年保存会の人々の尽力によって送り火はともされ続けています。
今回のゲスト長谷川さんは、五山のうち、最初に灯される東山如意ヶ嶽の「大文字」に物心ついたころからかかわってこられました。
その長谷川さんに送り火について、じっくりとお話をお聞きしています。
番組の中でも話されていましたが、送り火を参鑑賞する際にはカメラのフラッシュは避けて、ご先祖様の御霊をお見送り致しましょう。
また点火される山々への夜登山は非常に危険です。
送り火の時、観光で山へは入らないように厳守をお願いし五山の送り火に静かに手を合わせたいと思います。