今回は祇園で150年以上もののれんを守る和装小物の井澤屋さん。
創業は慶応元年1865年。
明治のころは小物問屋といえば井澤屋と呼ばれるほどに名をはせました。
祇園といえば花街と南座。
舞妓さんや芸妓さん、そして梨園の人々に愛されて
和装に美しさや華やかさを添える小物の数々を提案しています。
それは京友禅や西陣織、職人の技に裏打ちされた京都ならではの美のかたち。
今回はお店のこと、米團治さんとの出会いの話など賑やかにお聞きしました。
とてもお聞きした年齢には見えない、お声も艶やかな奥様。
井澤屋さんの小物をネットで取り寄せられた方がインスタに書き込まれた
「京都を身に着けて楽しんでいます」のメッセージをご紹介されていたお話が
とても心に残りました。京都を身に着ける・・・いいですね!
京都四条・南座前 井澤屋
http://www.izawaya.co.jp/
八坂神社。京都で最も有名な神社のひとつです。
神社の祭礼 祇園祭は梅雨の時期に行われます。
人口が密集していた都ではこの時期は疫病が発生しやすく
医学的な知識を持たない当時の人びとは、
これらの疫病は怨霊がもたらす"祟り"だと考えました。
時の朝廷は祟りを鎮めようと祭祀 御霊会を行いました。
中でも祇園の御霊会が最も効果があるとされ、
これが祇園祭の始まりとなったのです。
2020年、祇園祭はハイライトである山鉾巡行や神輿渡御などが中止になりました。
それでも神への畏れと祈りは失われることはありません。
こんな時だからこそ。
この時代の祭りとは、神社の存在とは。
今回は八坂神社から米團治さんとも縁がある権禰宜の
仲林亨さんをお招きし、お話をうかがいました。
絢爛豪華な懸装品に飾られた山鉾。
祭の始まりは、梅雨の時期に頻発する災害と疫病
当時の都の人々は、それらは悪霊のせいだと考えました。
疫病を払うにはそれらをもたらす悪霊を依り代の山や鉾に集め、送る。
当時の御霊信仰に根差した祭りは町衆の見識や心意気によって
より華やかに、賑やかになっていきました。
素朴な信仰はやがて観衆を意識した壮大な祭りへと進化したのです。
たびたびの変遷を経て京都を熱く盛り上げる祇園祭。
今年は山鉾巡行と神輿渡御が残念ながら中止となりました。
鉾町の人々の悔しさはいかがばかりでしょう。
今回は新たに理事長に就任された木村幾次郎さんをスタジオにお招きし
今年の祇園祭について、また本来の祭りの意味などについてお聞きしました。