2023年3月アーカイブ

3月15日、22日放送 嵯峨大念仏狂言保存会 保存会事務局長 加納敬二さん

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今回のゲストは嵯峨大念仏狂言保存会より保存会事務局長・加納敬二さんをお迎えしました。

京都には能楽の狂言とは別に狂言師ではなく一般人が演じる狂言の伝統があります。
それが念仏狂言。仏の教えを身振り、手振りで演じることで多くの人に広めようという宗教的な背景があることが特長です。
京の三大念仏狂言として知られているのが
千本ゑんま堂、引接寺の「ゑんま堂大念仏狂言」
壬生寺の「壬生大念仏狂言」
そして清凉寺、嵯峨釈迦堂の「嵯峨大念仏狂言」。

特に「嵯峨大念仏狂言」は鎌倉時代に始まったとされ、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
現在「嵯峨大念仏狂言」は清凉寺境内の狂言堂で年に数回開催されており
そのひとつが春の公演前の3月15日、清凉寺のお松明式に合わせて行われます。
500年もの長きにわたり、人々に受け継がれてきた大念仏狂言、その歴史や文化について、また保存会の人々の思いについてお聞きします。

桂米團治、嵯峨大念仏狂言保存会 保存会事務局長 加納敬二さん

3月1日、8日放送 三代目大橋弌峰 大橋義之さん

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3月3日は桃の節句、ひな祭り。
平安の昔、貴族の姫たちに愛されたままごと遊びの人形、雛(ひいな)。
このひいな遊びはその後節句の行事と解け合い、おひな様を飾ることによって節句の祓いをするようになりました。
江戸時代以降は厄災を祓うという意味も薄れ、女の子がおひな様を飾って遊ぶ行事へと形を変えていきました。

「雛人形」といえば「京雛(きょうびな)」
宮中の風習が色濃く残る京都で育まれた優美な伝統、そして技。
今回は有職京人形司として父子相伝の技を伝えておよそ100年、
三代目大橋弌峰(おおはしいっぽう)・大橋義之さんをゲストにお招きしました。

ひな人形は頭(かしら)、髪、手足、道具、衣装の3000もの工程を経て最終的に着付司とも呼ばれる人形司が完成させます。

かたちではなく姿を作るという職人の矜持とともに、
変わらぬ伝統と時代に合わせて変化する人形と人の関りについて。
今回は京人形のあれこれをじっくりとお聞きします。

桂米團治、三代目大橋弌峰 大橋義之さん

2月15日、22日放送 椿寺・地蔵院 住職 伊藤史郎さん

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少しずつ春の気配が濃くなる今日この頃。
最初に花を咲かせるのは椿です。
木偏(きへん)に春と書く椿は日本の春を代表する花。
葉を落とすことのない常緑樹で、いちばんに咲く椿は
様々な意匠のモチーフに用いられるなど
古来人々に愛され、親しまれてきました。

そんな椿の名を持つ椿寺・地蔵院。
神亀(じんき)3年、行基が聖武天皇の勅願によって摂津国の昆陽池(こやいけ)のほとりに建立したのが始まりと伝わります。

椿寺の名の由来は境内の「散り椿」。
豊臣秀吉が寺に寄進したと伝わる「五色八重散り椿」です。
1本の木に濃淡様々な色合いの花が咲き、散り際も花びらが1枚ずつ散るといいます。現在は樹齢約120年の2代目が京都市の天然記念物に指定されています。

今回は椿寺・地蔵院のご住職の伊藤史郎さんに散り椿のこと、
お寺のことさまざまなお話をうかがいます。

桂米團治、椿寺・地蔵院 住職 伊藤史郎さん