今週のうまいもん!
番組が独断と偏見で選んだ「うまいもん」をご紹介。
今日は、金沢の冬の味覚「かぶら寿し」。
いわゆる酢飯を使った「お寿司」ではなく、馴れずしの一種です。
本格的な雪が来る前に漬け込んで、ゆっくりと発酵させ
年明けごろに食すハレの日のごちそうとして、各家庭で作っていたもので
地域によって使用する魚が異なります。
泉鏡花や尾崎紅葉、室生犀星といった文豪たちにも愛された、冬のごちそうです。
今日は、明治8年創業の「四十萬谷本舗」から取り寄せました。
こちらの常務さんは、かぶら寿しの漬け込み歴30年を超えるベテラン職人で、
その卓越したわざと伝承への意欲が評価されて、財団法人日本特産農産物協会から
日本初の「かぶら寿しマイスター」に認定されています。
金沢近郊や能登の山里で育った「青首かぶら」を塩漬けして
脂ののった天然鰤を低温でじっくり塩漬け熟成させた「熟成鰤」を挟み込み、
米糀でゆっくり時間をかけて漬け込んでいます。
青首かぶらの柿のような甘味、
じっくり熟成させた天然鰤の上質な生ハムのような深い味わい、
そしてかぶら寿し専用糀の優しく豊かな風味がハーモニーを奏でます。
食べるタイミングでシャキシャキした食感と塩味を感じる浅漬かりから
まろやかで複雑な味に、
その後乳酸発酵による酸味を感じる深い味に変化していきます。
石川県立大学による研究で
ヨーグルトに匹敵する乳酸菌が含まれていることが分かっているそうです。
「四十萬谷本舗」の「かぶら寿し」は、250gで税込1,728円。
お店のホームページからお取り寄せできます。
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