今回の夢追人は、京都府京丹後市の大江健人さんと滋賀県湖南市の山中千代治さんを訪ねました。(リポーター:稲富菜穂)
【京都編】
京都府京丹後市にやって来ました。後ろに見えるのは有名な立岩です。
今回の夢追人は肉用牛の繁殖農家「いちがお畜産」2代目の大江健人さんです。
「いちがお畜産」は、種付けから出産の後、8カ月から11カ月頃まで育てて、せりに出荷する繁殖農家なんです。健康な牛を生産して、しっかり育て、オスなら肥育農家へ、メスならほかの繁殖農家へと託すこともあるそうです。
大江さんは牛を地域の休耕田などに放牧しています。牛にとってはストレスが少なくなって体力がつき、地域の土地が荒れるのを防ぐ効果もあります。また、牛を自由にすることで手間やエサの面でもメリットがあるのです。
「いちがお畜産」には今、親牛43頭と子牛が28頭います。これは京都の畜産農家では大きな規模となるそうです。
酪農系の大学を卒業後、この仕事について15年になる大江さん。2歳と3カ月の2人の子を持つお父さんでもあります。子牛の世話をしてきたことが自分の子育てに役立っているとか、いないとか。
「いちがお畜産」の創業者で代表取締役の父・良樹さんは、普段あまり褒めることはないそうですが、健人さんが京都代表として全国大会へ2度出場したこともふまえ、目標は高く持ってほしいとエールを送ります。
えさやりをお手伝いさせていただきました。すべてはまかなえませんが、地元の休耕地で牛の飼料の自家栽培も手掛けている大江さん。大変だけど、地元の土地を守ることにもつながるので、やらなければならないことだと考えています。
親牛の健康状態を大切にしているという大江さん。健康な親牛を育てることが、健康な子牛を育てることにつながると考えています。少し落ち込んでいる地元の畜産業をもう一度盛り上げようと大江さんは燃えています。
大江健人さんの夢は...
「肉用牛の繁殖農家が儲かるということを示して、これからの世代にアピールしたいです。京都で生産されたものが京都で消費されるよう、京都の畜産が盛り上がるような環境づくりをしていきたいと思っています。」(大江さん)
【滋賀編】
滋賀県湖南市下田にやって来ました。
今回の夢追人は滋賀県の伝統野菜「下田なす」を手がける山中千代治さん、御年87歳です。70歳まで鉄工所を経営していましたが、引退後、メロン栽培を経て「下田なす」と出会いました。
「下田なす」は、ここ下田が原産の伝統野菜です。水なすの一種で、小ぶりですが、皮が薄くてやわらかく、えぐみがないのが特色です。ガクの下が白く、新鮮なものには紫色のグラデーションが鮮やかに出ているのだとか。
葉がすれても傷になる繊細な「下田なす」。生のままでも食べられるということで頂いてみると、ジューシーで果物のような甘さにビックリです。
「下田なす」の栽培は、畝間冠水(うねまかんすい)という農法のため、この時期は天候に関わらず常に水を張っています。それを可能にしているのが、この地域の豊富な地下水なのです。
これはと思った「下田なす」に赤いひもで印をつけて、収穫せずに大きく育ててから、来年のための種をとります。伝統野菜を継承していくためには欠かせない作業です。
結婚62年の妻・春枝さん。千代治さんは「穏やかな人」で、毎日の働きぶりには感心しているのだとか。自ら「ラブラブ」と語る春枝さん、うらやましい限りです。
この時期は連日早朝からの収穫作業となります。14回の海外旅行を楽しんできた夫婦2人で力を合わせ、あっという間に袋詰めも完了です。
浅漬け、ぬか漬け、煮浸し、素揚げ、焼き、どう料理してもおいしい「下田なす」。しっかり いただいた稲富リポーターは、もうお腹いっぱいです。ごちそうさまでした。
山中千代治さんの夢は...
「下田なすがおいしいから、日本中で食べていただきたい。毎日そう思っています。」(山中さん)
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