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9/11のテーマは...相続が発生したら③~遺産分割調停

▼今回も「相続」について。
 シリーズ3回目の今日は、相続人の間で話し合いがつかず、家庭裁判所へ遺産分割調停を申し立てる場合の具体的なお話でした。

▼調停で話し合う内容として、まず、遺産の範囲の確認と価値の算定。
不動産や自社株の鑑定を行うこともあります。

▼【特別受益制度】について
・具体的な相談例として、こんな場合が・・・
→子どもが父母から、結婚資金や住宅の購入資金などの援助を受けることはよく
あることですが、それらの援助が相続手続きをする際に、トラブルの原因になる
ことがよくあります。「他の兄弟には結婚費用や住宅購入資金の援助があった
のに、自分にはなかった!」といった具合です。
他の兄弟は、既に数百万円もの援助を得ていたのに、遺産分割は同じ割合で...ということになれば、たしかに不公平な印象は否めません。
→そのようなトラブルを防ぐための「特別受益」という制度があります。
→遺産相続の場面で特別受益の制度が設けられているのは、生前贈与や遺贈
を受けた相続人と、他の相続人との間で公平性を保つためですので、特別
受益者がいる場合の相続手続きについては、特別受益の分を考慮して財産
を分配する必要があります。
→相続の場面で特別受益と見なされるのは、「婚姻、養子縁組のため、もしくは
生計の資本として」の贈与や遺贈です。結婚資金、住宅購入資金などがそれに
当たります。その他、生命保険金が非常に高額だった場合などは特別受益と
みなされることがあります。なお、小さい頃からもらっていたお小遣いや、誕生日
プレゼントの宝石などは、よほど高額でない限り、これには当たりません。

▼【寄与分】についてご紹介下さい。
→ずっと両親を介護してきたので、介護した分を遺産に上乗せしてほしい。
→このように、相続人の中うち、被相続人の財産の維持または増加に貢献した
相続人には、その貢献の度合いに応じた金額を、法定相続分にプラスしてもらうこと
ができます。そのプラスされる金額のことを「寄与分」といいます。そして、寄与分を
もらえるほどに貢献してきた相続人のことを「寄与者」といいます。
→具体的にプラスでもらえるのは、たとえば、事業を行っていた被相続人の事業を
無給で手伝っていた、事業資金を提供していた、被相続人の入院治療費を負担
していたといったことがそれにあたります。
※ちなみに先程の「介護をしていた」というだけでは寄与分は認められません。
ただし、相続人が介護をしていたおかげで高額なサービス利用などする必要がなく
結果的に財産を維持することができたといった場合ですと気分が認められることが
ありますし、被相続人が遺言書の中に「介護をしてくれた○○には他の相続人より
○○○円多く相続させる」といったような記述を残していれば、寄与分ではありませんが、
遺言書通りの金額や財産を相続することができます。
→なお、寄与分の算定は相続人全員が協議して決定することとなります。
万一協議が上手くいかない時は、家庭裁判所に申し立てて寄与分をきめてもらうこととなります。

▼ぜひ相続に関してお困りごとがありましたら弁護士にご相談を。
特に今ご紹介したような主張は弁護士でないとなかなか難しいと思いますので弁護士が関わることが多いです。

※みおでは、相続問題専門の「電話で10分無料相談」というのを
実施しています。相続に関して心配事やトラブルなどありましたら、一度お気軽にお電話ください。
※さらに みおでは 相続に関するセミナーも定期的に開催中です。

▼「相続」のことで悩んでおられる方...まず【みお総合法律事務所】にお電話下さい。
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番組について

私たちにとって身近な、お金にまつわる色々な法律問題についての解決方法を「みお綜合法律事務所」の弁護士・澤田有紀先生にお伺いする“法律相談番組”です。

出演者

澤田有紀 (さわだ・あき)

澤田有紀

兵庫県西宮市出身 大阪大学文学部英文科卒
趣味・特技 / エレクトーン演奏、ゴルフ
弁護士(主婦弁) 大阪弁護士会所属
弁護士法人みお綜合法律事務所代表

OL、エレクトーン奏者などを経て主婦に。阪神淡路大震災をきっかけに「社会の役に立つ仕事をしたい」と一念発起して司法試験の勉強を始め、平成9年司法試験に受験1回目で合格。個人及び法人の債務問題,相続・離婚などの個人の法律問題を中心に取り扱っている。

専業主婦から弁護士になった経緯については「人生を変える!3分割勉強法」(祥伝社)をご覧ください。

森谷威夫 (もりたに・たけお)

森谷威夫

KBS京都アナウンサー。ニュースからスポーツ実況、バラエティまでマルチにこなす実力派。

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