豊橋は東三河の中心地で人口約37万人。
松平健さんの出身地でもあり、三河湾で獲れた魚を使った「ちくわ」と、
器の底にとろろ飯が入るカレーうどんが名物です。
玄関口となるJR豊橋駅はまさに鉄のワンダーランド。
在来線の東海道線・飯田線をはじめ、地上ホームの新幹線、
そして名鉄名古屋本線も同居しているという珍しい駅です。
そのJR駅前を起点に走る豊橋鉄道市内線は、いまや東海エリアで唯一の路面電車。
営業距離わずか5,4kmに14の停留所があり、今年開業100年を迎えます。
そして終電が23:50というのもびっくり。
どの車両も派手な車体広告をまとって市内を走行しています。
車両は名鉄岐阜市内線や都電荒川線などから移籍してきたもので賄われ、
唯一の自前車両としては2008年に導入された
「ほっトラム」と呼ばれるLRVの最新車両があります。
「市役所前」では東館の13階に上がってみてください。
ここからは市街が一望でき、 豊橋鉄道や街の歴史もパネルで展示されています。
近くの昭和6年完成のロマネスク様式が美しい豊橋公会堂へもぜひ。
市民のオアシス「豊橋公園前」には、ビザンチン様式が美しいハリストス教会もあります。
そして終点のひとつ手前の「井原」。
ここで「運動公園前行」が分岐しますが、これがなんと日本一の急カーブ地点なんです。
半径11mという狭さの中で曲がっていくんですが、
台車が大きく線路から外れる様はなかなかの迫力。
ちなみに私の乗った「ほっトラム」は、車長の関係でこのカーブが曲がりきれないため、
直進して「赤岩口」に向かいます。
豊橋駅前から24分で市街の東端に位置する終点・赤岩口に到着です。
ここには車両基地があり、
車庫線300mを使った運転体験会もビール電車とともに人気イベントになっています。
東海エリアで唯一の路面電車・豊橋鉄道市内線。
沿線には歴史を物語る遺構も多く、
井原の日本一の急カーブもぜひ体感してもらいたい区間です。