今回はJR九州が開発した次世代型車両・DENCHAが走る
福岡県のJR香椎線を紹介します。
香椎線は海の中道にある「西戸崎(さいとざき)」から
鹿児島本線と接続の「香椎」を経て「宇美」までの約25kmの路線で
別名:海の中道線とも呼ばれています。
ここは非電化路線ですが、国内初の架線式蓄電池電車が走っています。
つまり架線からパンタグラムで電気を取り込み、
車体の下にある蓄電池にチャージしていくシステム。
DUAL ENERGY CHARGE TRAINの略で、
かわいくDENCHAと名付けられました。
エンジンの騒音・振動・排気ガスがなく、メンテナンス費も削減できるメリットがあり、
2016年に筑豊本線(折尾~若松)の非電化区間に最初に導入され、
翌年ブルーリボン賞も受賞しています。
車両のデザインはJR九州と縁の深い水戸岡鋭治氏が担当。
車内はブルー主体のポップなデザイン。
ドア周りにはアソボーイで登場のくろちゃんがいたり、
小さなゴミ箱や木のテーブルがあるなど遊び心いっぱいです。
まずは国宝の金印が発見された志賀島へのアクセス駅でもある「西戸崎」からスタート。
発進時の加速はそんなに速くないですが、
気動車独特のうなるようなディーゼル音や振動はまったくなく、
とてもスムーズに滑り出します。
次の駅が「海ノ中道」。福岡の一大リゾートエリアで、
広大な海浜公園をはじめ、イルカショーが人気のマリンワールドのほか
リゾートホテル・グランピングなどが集まり、週末は多くの客が訪れます。
「和白」では「西鉄貝塚線(貝塚~西鉄新宮)」と連絡。
今年開業100周年を迎えたので、記念のラッピング電車が走っていました。
「香椎」は福岡の副都心で東区の中心駅。
ちなみに香椎線は終点まで直通する列車はなく、
この「香椎」で西戸崎行きと宇美行きとに分断されます。
ぜひ一度、国内初の架線式蓄電池電車・DENCHAに乗って、
海の中道を訪ねてみてください。