今回は、京都市伏見区に2年前にオープンした「鉄板Dining rindou」を舞台に番組をお届けします。
和食の世界で27年、歩みを重ねてきた店長の勝さんですが、rindouで提供する料理は、和をベースとしながらも、本格的な洋食からお好み焼きといったカジュアルフードまで、まさにバリエーションに富んでいます。
「何かの技を学ぼうと思ったら専門店で1年間、ひとつの事を集中して修練するのが一番」というだけあって、これまで高級寿司店からふぐ料理店まで、いろいろな専門店で技を磨いてこられたそう。
農業の世界でも、より高品質で安全かつおいしい野菜を作るだめに、生産者は日々、独創的な学びの技で、修練を重ねています。今回は、農業、料理の分野を超えて、相通じる「学びの技」の奥深さについて、おおいに語り合います。
日々、漫然と仕事をしていても、技術は上達しない。学びの姿勢、目的意識こそが、飛躍のために大事であることを、語り合う出演陣。
今回の番組の舞台となった「鉄板Dining rindou」(京都市伏見区 国道1号赤池交差点東入ル 075-644-9229)
和の世界で学んだ様々な技術を昇華させ、個性的かつ心温まる鉄板料理づくりに挑戦し続ける店長の勝さん。
今回、番組で取り上げたのは、えびいもと九条ねぎ。ともに、京都を代表するブランド農産物で、生産者のものづくりの技が堪能できる逸品。
JA京都のファーマーズマーケット「たわわ朝霧」に、1年を通して様々な農産物を出荷している黒田さん。冬場はえびいもと九条ねぎを出荷。10年程前に、建設業を辞めて本格的に就農。その頃から「たわわ朝霧」への出荷を始めましたが、同じ出荷仲間の存在が学びの意欲向上に大きな役割を果たしたのだとか。
現在、黒田家では、娘さんの真紀さんが「九条ねぎ栽培」を担当。以前は、農業生産法人で九条ねぎを生産していましたが、独立してひとりで栽培を始めた時、何を基準に育てればいい九条ねぎになるのか悩んだのだそう。そこで、目をつけたのが「土」。専門機関に毎年、土壌成分の解析を依頼し、そのデータをもとに、栽培管理を行うようにしています。
京田辺市で30年前から「えびいも」栽培に取り組む奥西さんは、毎年、高品質な「えびいも」を出荷し「えびいも界のレジェンド」とも呼ばれる人。その秘密は、30年間、1日も休むことなくつけられた作業日記にありました。「いつ頃どんな作業をすればいいか」奥西さんの中に蓄積されたデータが、悪天候をもはねのけ、安定した品質のえびいもを産みだす力となっています。
30年分の「えびいも栽培の智恵」を、次の世代にも継承してもらおうと、奥西さんは7年前から「えびいも塾」の塾長をつとめています。JA京都やましろや京都府が、産地振興のために企画してきた「えびいも塾」からは、すでに42名が巣立ち、9割以上が「えびいも生産者」として活躍しています。
今回のテーマ食材である「えびいも」を使った鉄板料理。粗くつぶしてコロッケ風に調理されていますが、出汁がきいて和の優しさがしみこむ、まさにrindouならではの一品に仕上げて頂きました。