2015年10月25日(日)放送の内容

今回は、京都市右京区京北にある「いのししラーメン キャプテン」を舞台に番組をお届けします。

創業から30年以上にわたり、周山街道の名物店として親しまれてきた「キャプテン」。他の店にはない京北だけの味を...と猪肉や鹿肉を使い、チャーシューや餃子を作って提供しています。近年は林業の担い手が減り山が荒れてきたこと、また狩猟人口の減少や高齢化、温暖化により鹿や猪の頭数を増えたことなどが相まって農作物の獣害が拡大しています。

もともとは山間の村にとって冬場の貴重なたんばく源となってきた猪や鹿。その肉を食し消費を拡大することは、獣害を少しでも減らし、山間の農業を守ることにもつながります。そんな店主・野村さんの想いを紹介するとともに、野生鳥獣被害を防ぐための京都府の対策、JAグループ京都の新たな取組について紹介します。

想いを語り合う出演陣。

山間の農業を守り継ぐためにも、鹿や猪の肉を「恵み」として活かすことが大事。想いを語り合う出演陣。


いのししラーメン キャプテン

今回の番組の舞台となった「いのししラーメン キャプテン」(京都市右京区京北細野町)

野村さん

以前は呉服関係の仕事に就いていたという野村さん。義兄のすすめでこの道に入り、京北ならではの味を提供したいとの想いから猪肉や鹿肉を扱うようになったとか。

キャプテン自慢のラーメン

丹波産の猪肉チャーシューがふんだんに入ったキャプテン自慢のラーメン

生産者の上野さん

キャプテンで人気の「とうがらし」は、実は京北産。生産者の上野さんに山間地での農業の魅力と鳥獣被害の実情について話を聞きました。取材当日も仕掛け罠にタヌキが!

京都府農林センター

亀岡市にある京都府農林センターの敷地内には、獣などの侵入を防ぐための防除柵を展示したコーナーが。効果的な防除柵の活用法や管理法について学びました。

JAグループの取り組み

JAグループ京都が役職員向けに実施している狩猟免許取得に向けた研修会の模様。今年1月からこうした取り組みをスタート!全国でも初めての試みとあって、注目を集めています。

獣害を受けた田んぼ

長雨のため刈り入れが遅れていた田んぼに、イノシシが入り一夜のうちに稲穂がなぎ倒される事態に(京都市右京区京北)。獣害は経済的被害だけでなく、農家の営農意欲も奪ってしまいます。一個人では打つ手もなく、行政や地域をあげての手厚い対策が求められています。