今回は、オープンから9年目を迎え、地域の交流拠点としても賑わいを増すJA京都のファーマーズマーケット「たわわ朝霧」から番組をお届けします。京都府内最大級の農畜産物直売所として開設された「たわわ朝霧」では、出荷する生産者同士が互いに技術を磨き合い、プロの料理人が買い出しに訪れるほど、高品質な野菜がズラリ!
最近、特に力を入れているのが、JAの女性部のみなさんによる対面販売。農家の女性達が集まる女性部では、地元の農産物を使った料理や御菓子などの加工品づくりを行っており、対面販売では、その魅力をPRしてもらうとともに、消費者との交流も深めてもらっています。
直売所でのこうした「交流の輪」が、地域にどのような変化をもたらすのか、今回は与謝野町で加工品づくりに取り組む女性達にスポットを当てながら、考えていきます。
今回は、与謝野町温江地区に加工所と直売所を開設する「あつえ村づくり委員会」から加工部を代表して林さんと千賀さんのおふたりをゲストにお招きしました。
「あつえ村づくり委員会」加工部で作られている御菓子。写真は、「よもぎ餅」と薄皮のまんじゅうを揚げた「あげまん」、そして、一番人気となっている「栗大福」。年に数回は、「たわわ朝霧」で、対面販売されています。
与謝野鉄幹・晶子ゆかりの地として知られる与謝野町温江地区。大江山連峰を背景に、棚田が広がる美しい集落で、住民が植えた2キロにも渡る桜並木が、シンボルロードとなっています。
温江地区では、6年程前から村づくりのための協議を本格的に進め府や町の支援を受けて、一昨年の春、「あつえ彩菜館」をオープン。温江や丹後で採れた農産物をふんだんに使い、お弁当や御菓子を作って販売しているほか、地元で生産された野菜やお米も販売しています。
「あつえ彩菜館」は土日の午前中だけの直売所ですが、その日は朝5時半から、女性達が集まり、調理を行っています。現在、温江地区に暮らす9名の女性が、加工部に参加。開店までに、御弁当や御菓子など、10品近くを用意する大忙しの現場ですが、常に笑の絶えない活気あふれる作業場でもあります。
「あつえ彩菜館」で販売されている御弁当やお寿司。温江でも近年、高齢化が進み、休耕田が増えることが心配されてきましたが、こうして地元のお米や野菜を広くPR・販売する中で、集落全体で田畑を守ろうという機運が高まっているといいます。
温江地区で、以前から先進的な農業経営を目指し、大型ハウスでいちご栽培に取り組んできた千賀誠八郎さん。今回の村づくり活動を中心となって支えてきたほか、若手の新規就農者を育てるなど、村づくり委員会の委員長としても頑張っています。「あつえ彩菜館」で最初に作った加工品は「いちご大福」。千賀さんが育てた「いちご」を、奥さんが電子レンジを使って大福に仕上げたものですが、これが評判となり、今では、御菓子や弁当類など、50種類以上のメニューを加工・販売するように。
御菓子の材料としても需要が高まる栗。京都ではなんといっても「丹波くり」が有名ですが、JA京都では、1億円産地化プロジェクトも進行中。高齢化で耕せなくなった田んぼなどを有効利用し、栗園を増設。地域の景観を守ると同時に、ブランド「丹波くり」のふるさととして、新規就農者を増やし、地域を元気にしていく取り組みも進められています。そんな話題も、今回は取材しました。
<京都・食への誘い>
今回は、番組内で2つの直売所を紹介しています。JA京都 ファーマーズマーケット「たわわ朝霧」では、毎週のように、様々なイベントを実施中。ホームページをチェックの上、ぜひ、お買物にお出かけ下さい! (亀岡市篠町 国道9号沿い 0771-23-8318 午前9時~午後5時 毎週水曜日と年始は休み http://www.jakyoto.com/tawawa/)
与謝野町にお越しの際はぜひ「あつえ彩菜館」へ!温江のみなさんの笑顔に元気百倍です!(与謝野温江 国道176号沿い 毎週土曜日・日曜日 午前9時~12時)