今回は、京都市中京区麩屋町錦上ルに、今年9月、オープンしたばかりの話題のお店「餃子ごずこん」から番組をお届けします。

25年程前、京都の料理界を席巻した「創作料理ブーム」。その時代、修業を積んだ料理人達が、今では和食、洋食のジャンルを越えて活躍していますが、「餃子ごずこん」を経営する鵜川シェフもそのひとり。祇園で人気店「ごずこん」を構えて10数年、その中で看板メニューに育った「餃子」をテーマに 国内外の観光客で賑わう錦市場のそばに新店をオープン。従来の餃子感を超えた新しい味わいを提供しています。

薬膳料理の世界では、健康に良い滋養食とされている「胡麻・豆・昆布」。その3つを名前の由来とする店だけに、素材の持つ味わいを最大限に活かし、滋味あふれる料理に仕上げるための創意工夫が随所に光ります。

京都という地の利、人の利があったからこそできる店づくり、そして、農業の現場でも強みとなる「地の利・人の利」についておおいに語り合います。

語り合う出演陣

京都なればこその「地の利」「人の利」を活かし、創造性豊かな料理、農産物を産むことの意義、喜びを語る出演陣


餃子ごずこん

餃子ごずこん(京都市中京区麩屋町錦上ル 075-229-8511)

鵜川シェフ

祇園と錦を行き来しながら、厨房で腕をふるう鵜川シェフ。和食・洋食・中華、あらゆる料理の技法が織り込まれ、食材は滋味あふれる一品に生まれ変わっていきます。

こかぶとえびいも

今回のテーマ食材は、「こかぶ」と「えびいも」。「こかぶ」は、ここ数年で人気が急上昇している紫と白のグラデーションが美しい品種。「あやめ雪」などの名前で販売されています。

あやめ雪

今年から、若手の生産者グループで、「あやめ雪」の栽培に取り組んでいる伊根町。本庄地区は、九条ねぎや京みず菜等野菜の生産が盛んで、この5,6年で新しいビニールハウスも増え、遊休農地の解消に役立っているのだそう。

12月とは思えない大雪の中ですが、ハウスの中では、出荷を前に野菜達がすくすくと成長していました。

岡本さん

「あやめ雪」を栽培する岡本さん。大阪府吹田市の出身で、本格的に農業を始めてまだ7年。伊根町は丹後エリアでは一番早くにブランド野菜の生産に取り組んだ歴史があり、町外からも多くの新規就農者を招き入れてきました。そんな環境もあって、伊根での農業は魅力的と語る岡本さん。丹後のミネラル豊富な土を自分なりに改良しながら、「地の利・人の利」を活かした農業に取り組んでいます。

えびいも

京のブランド産品のひとつ「えびいも」。京丹後市久美浜町では、昔から「さといも」栽培が盛んで、その技術を継承・発展させる中で「えびいも」の生産振興に力を入れています。3年前には久美浜えびいも部会が誕生し、小西さんは部会長に就任。部会のメンバー同士、日々情報交換し、技術を研鑽する中で市場でも高い評価を得られる「えびいも」づくりを行っています。

圃場

出荷作業が続く中、圃場では来年、「えびいも」を作付けする畑の準備がすでに完了していました。「えびいも」は、連作障害が出やすく1作つくると数年間は水田にして土壌を整える必要があります。この点でも、丹後コシヒカリの一大産地である丹後ならではの強みが活かされています。

あんかけ

今回は、えびいもを餃子に射込み、あんかけにして頂きました。和食の揚げ出し風のテイストもあり、特に寒い冬場には見も心も温まる一品に。