今回は、京都市中京区竹屋町堺町に2年程前にオープンした「レストラン シェ シノ」を舞台に番組をお届けします。
以前は学生が多い出町柳の店で、安くて家庭的な味わいのフレンチを提供していたという四宮シェフ。京都では近年、最もマンション需要が高く、高級住宅街に変貌しつつある御所南学区に店を構えてからは客層も大きく変わり、本当に自分が使いたい食材を思う存分使って料理を表現できるようになったのだそう。毎週のように、大原にある農産物直売所に出かけて野菜を仕入れるという四宮シェフに、生産者の顔を見ながら買う意義や、それが自身の料理にどう影響しているのか、話を伺います。
一方、料理人達が仕入れに集まる「里の駅 大原」の直売所を訪ね、人気の秘密はどこにあるのか、施設の開設以来、この10年で産地にどのような変化が起きているのか、リポート。まったく別の世界から新たに農業にチャレンジする生産者の「こだわりの農産物づくり」にスポットを当てます。
農山村の豊かな自然との出逢い、生産者と消費者、料理人との出逢い。こうした「出逢い」こそが、新たなチャレンジを産み、人生の歩みを力強いものにする!出逢いが持つ力について語り合う出演陣。
今回の番組の舞台となった「レストラン シェ シノ」(京都市中京区竹屋町堺町 東南角 075-256-1225)
同じ京都市内でも、場所が変われば提供する料理の内容も変わるという四宮シェフ。新たなお客さんとの出逢い、素材を提供する生産者との出逢いが、自身の料理を新たな高みへと押し上げてくれるのだとか。
多くの料理人が熱い視線を送る大原産の野菜。10年前に整備された「里の駅 大原」には、農産物の直売所の他加工施設やレストランも併設されています。
10年前に脱サラして大原に移り住み、直売所出荷を中心に農産物を生産している山本さん。人生を変えることになった一番の理由は、大原の素晴らしい自然と、そこに住む人々との出逢いだったそう。
直売所で消費者や料理人と直接話をする中で、安全安心にこだわった農産物を生産しようと、そばがらや有機肥料でしっかりと土づくり!自然の力だけで「うまみの濃い」野菜を生み出しています。有機JASの認証も取得し、年間30品目もの野菜を、直売所に出しています。
豊かな自然と、土地柄の魅力に惚れ込んで農業を始めた人は、ここ京北にも。4年前に、京北の農家さんから休耕田となっていた土地を借りて、ブランド野菜である「伏見とうがらし」づくりをスタートした大江さん。
休耕田だったため、やせてしまった土を毎年、有機肥料で少しずつ改良し、今ではベテラン顔負けの色・つや・味わいの伏見とうがらしを出荷しています。
大江さんの決断に初めはとまどったという奥さんも、京北に暮らす人達と出逢って、その温かさに心打たれ、今では、収穫や選別作業などを手伝うように。
今回は、山本さんが生産した黄人参と赤人参、大江さんの伏見とうがらしを使って、四宮シェフに至高の一皿を仕上げて頂きました。写真は、黄人参のムースをサラダ仕立てにしたもの。
<京都・食への誘い>
先月、開設10周年を迎えた「里の駅 大原」。毎週日曜日には、「ふれあい朝市」が開かれていて、生産者が直接、自慢の野菜を並べて販売しています。有名レストランの料理人も多数、買い出しに来ていて会場は常に熱気にあふれています。レストランでは日曜の朝限定のメニューも提供されているほか、つきたてのおもちを、味わえるイベントも!ぜひご来場ください。(京都市左京区大原野村町1012 075-744-4321)