今回は、京都市伏見区深草に今年の5月にオープンしたばかりの「チャイナ・テーブル エソラ」から番組をお届けします。
各地の中華料理の名店で腕を磨いてきたオーナーシェフの山内さん。ある時思いついた「焼き酢豚」のレシピを極めるため、「焼く技法」が豊富なフレンチ料理の世界に飛び込んで修業を重ね、ついに「金華豚の焼き酢豚」を完成!これを看板メニューとする自分の店をオープンさせました。
「どこにもない自分だけのレシピでお客さんを喜ばせる」という山内さんの夢を「絵空事」と言う人もいたそうですが、それならと「エソラ」を店の名前にして、夢を結実させた一皿を提供しています。
既存のジャンルにとらわれず、学びの場を広げることで新しい味、より深みのある味わいを生み出していくのは、農業の世界でも同じこと。今回は、食と農業の分野を超えて、「学びの技」が産みだす「味の深化」について、語り合います。
農業も料理も「ものづくり」。よりよいものを産みだすため、いかに日々、生産者も料理人も学び、研鑽を重ねているか、語り合う出演陣。
今回の番組の舞台となった「チャイナ・テーブル エソラ」(京都市伏見区深草西浦町5丁目38 マリンハイツ1F 075-606-1771)
中華料理、フレンチ料理、様々な技法を取り入れて「どこにもないエソラだけの一皿」を産みだす山内さん。料理を通じて、食材の新しい味わい、魅力を届けてくれています。
今回、お店に持ち込ませて頂くことになったのは、「えびいも」。京田辺市内では、今月から出荷が始まりました。父親の代から「えびいも」を作っているという上村さん。勤めを定年退職してから本格的に「えびいも」栽培に着手。昔、父親が話してくれた栽培のコツを思い出しながら、自身の工夫も加えて、よりよい品物を出荷できるよう頑張っておられます。
高い需要に生産がおいついていない「えびいも」。JA京都やましろでは、新しく生産する人を増やそうと「えびいも塾」を開催。今年も10人前後が学んでいます。「えびいも塾」出身で、今年で栽培歴5年になるという奥西さん。今ではJA京都やましろのえびいも部会田辺支部長として、部会員同士の交流や技術の研鑽に力を入れています。
淀苗で有名な久御山町。その技術を活かして、しっかりとした九条ねぎの苗づくりを行い、露地やハウスで栽培を進めている薮内農園。パートも含め、常時10人程度のスタッフが、ねぎ苗づくりや、施肥、水管理などに忙しい毎日を送っています。
農業を始めて約30年。ずっと「淀苗」づくりを手掛けてきた薮内さんですが、3年前に膝をいため、かがむ仕事が多い苗づくりを諦め、かわりに「九条ねぎ」の大規模栽培に取り組み始めました。苗づくりで得た経験、知識を活かし、今では田んぼや遊休農地も活用し、約3haもの面積で「九条ねぎ」を生産しています。最近「九条ねぎ」産地として急拡大している山城地域で、他の生産者とも腕を競い合いながら、よりよい「九条ねぎ」を出荷していきたいと考えています。
やましろの「九条ねぎ」を使って、エソラの山内さんに作って頂いたのは、ポタージュスープ。ねぎ臭さを一切出さず、それでいて、ねぎの味わいを引き立たせる一皿を産みだすのにかなり苦労されたそう。