今回は、南丹市美山町にあるクッキーとシフォンケーキの専門店「烹菓(ぽうか)」美山店を舞台に、番組をお届けします。
約40年前に、京都市上京区に「烹菓(現在は本店)」を出店した吉井さん。「京都らしさ」を求めて、京野菜を使ったクッキーを考案したところ、これが大ヒット!本店の厨房が手狭だったため、新店を出す場所を探していたところ、知人の紹介で美山町を知り、10年前に自らも移住。今では、美山牛乳や美山の新鮮な野菜、そば等を使ってクッキー、シフォンケーキを作って販売しています。
美山牛乳をはじめ、早くから地域をあげて特産品開発を進めてきた美山町ですが、さらに町を元気にしていこうと、より魅力的な商品や新しい特産品づくりに力が入れられ、観光客が増加。吉井さんのように、この地に移り住んで、特産品開発に関わる人も増えています。「地域ブランド」を牽引する特産品づくりを通じて、どんなふうに町に活力が生まれているのか、見ていきます。
地域を代表する特産品を作ることで、どのように町に活力が生まれるのか、語り合う出演陣。
今回の番組の舞台となった「烹菓 美山店」。まるで森の中に佇むお菓子の家といった佇まい。(南丹市美山町下平屋エラ1-1 0771-75-2568)
店の厨房で黙々とクッキーを作るのは、吉井さんの御主人。長年設計士として活躍し、定年後、奥さんの店を手伝うように。今では「すご腕」の菓子職人に!?
今回、スポットを当てたのは、すでに半世紀以上、美山のブランド品として人気の高い「美山牛乳」。そして、この10年で急速に人気を伸ばしている「美山そば」。
現在、「美山牛乳」は、道の駅「美山ふれあい広場」の一画に工場が設けられており、新鮮な牛乳から様々な加工品も作られています。工場に併設された工房では、ミルク感たっぷりのジェラートに美山の特産品をトッピングして味わえるほか、道の駅内にある直売所では、チーズなどの加工品も販売。「美山牛乳」事業や直売所運営等で地域活性化を目指す「美山ふるさと株式会社」の奥本社長に話を伺いました。
「美山牛乳」に生乳をおろす牧場は、現在3軒。そのうちのひとつが弓立牧場。「美山ふるさと株式会社」が13年前に、開設した牧場です。ここで約70頭の牛の世話をする今井さんは、大阪の出身。北海道で酪農の勉強をしている時に、牧場の開設を知り、美山に移り住みました。豊かな自然の中で、のびのびと牛を育て、美山のブランドを支える担い手として活躍しています。
その美味しさから、近年、注目を集めている「美山そば」。8月は、町内の各地区で、種まき作業が行われます。集落を回って「そばの種」を納入するのは、鶴ヶ岡地区にある地域おこしの会社「タナセン」の柿迫さん(写真左)。法人で集落の農作業を全部引き受けると、集落内でのコミュニティが失われてしまうので、高齢者の多い地区でも簡単にできる「そば」づくりを支援することで、村を守り、人の輪も守っていこうと頑張っています。「美山そば」のブランド化で需要が増えれば作付けも増え、農地も守れると、地元でも期待の声が上がっています。
美山牛乳をたっぷり使って作られたシフォンケーキ。実は京都駅前地下街「ポルタ」内の「京せれくと」ショップのために開発されたオリジナル商品で、「京せれくと」でしか買えません。今回は、番組のために特別に作って頂きました。
<京都・食への誘い>
今回番組でも紹介した「美山自慢の特産品」を購入できるのが、道の駅「美山ふれあい広場」内にある直売所「ふらっと美山」。美山牛乳や、牛乳から作られたスイーツ、チーズ、美山の新鮮な野菜、平飼い玉子、加工品などがずらりと勢揃い!ぜひ、美山の魅力を満喫しに、お越し下さい!(南丹市美山町安掛下23-2 0771-75-0190)