平成から令和へ。新天皇即位関連の行事が続くこの秋、皇位継承の儀式の中で、最も重要とされる「大嘗祭」が11月14日・15日に行なわれました。

中心となる「大嘗宮の儀」では、悠紀地方(東日本)の新米、主基地方(西日本)の新米、それぞれを新天皇みずから神々に供されましたが、5月に行なわれた「斎田点定の儀」により、主基地方は京都府に決定!この時から一歩一歩、準備が進められてきました。

今回は、大嘗祭に京都のお米、そして農産物が使われたことを記念してスペシャル企画をお届けします。主基田が京都に決定した時から、実際にお米や農産物を納めるまでの、大田主や地元のみなさん、関係機関のみなさんの努力の日々を、斎田候補地の記録写真、映像を中心に振り返ります。

中川会長

大嘗祭が終わり、今回の米づくりの苦労や、京都ならではの智恵と技をどう活かし、地域の総力を結集していったかをスタジオで熱く語る中川会長。


斎田候補地

5月に京都から主基斎田を出すことが決まり、生活排水が入らない湧水を水源とする用水が確保できること、隣接した圃場で式典ができることなど、複数の条件を満たす田んぼを「斎田候補地」にすべく、JAグループや関係機関で調整を進めました。「斎田候補地」では、薬剤を使わず人海戦術で圃場周辺の除草を行うなど、徹底した管理で、最上級の米づくりが進められてきました。

中川久夫さん

9月に宮内庁からの要請を受けて、JA京都中央会が、圃場の状態等を確認した上で、斎田を推薦。陛下への報告を経て決定し、斎田は南丹市八木町氷所、大田主は中川久夫さんに決まりました。決定を受けての記者会見で、「まさに地域の力があったからこそここまでこれた。最後までやり遂げる」と抱負を語りました。

抜穂の儀

斎田で行われた抜穂の儀。大田主の中川久夫さんをはじめ、地元住民を代表して10名の奉耕者が清祓を受けた鎌で、見事に実った稲を刈り取りました。大嘗宮の儀では、他にも京都自慢のブランド野菜「堀川ごぼう」「えびいも」など13品目を「献物」として、また、「長だいこん」など3品目を「庭積の机代物」として供納されました。