今回は、京都市下京区にある「洋食の店 辰五郎」を舞台に番組をお届けします。
一見、洋食とは思えない店名ながら、カジュアルな店内で提供されるのは、これぞ王道と呼べる洋食メニュー。厨房に立つ山内シェフは、京都の老舗洋食店で26年技を磨き、独立後も20年近くにわたり、研鑽を重ねる毎日。いまも、料理づくりのモットーは「日々の仕事を丁寧に、決して手を抜かず、一皿毎に愛情という名のスパイスを添える」こと。客席周りを担当する奥さんと二人三脚で、気さくで温かな店づくりで、ファンを増やしています。
料理も野菜づくりも同じ「ものづくり」。真摯に学び、技の向上を目指すその姿勢があってこそ、「本物の味わい」が生まれてくる...。そんな真摯なる情熱の上に醸し出される妙なる味の魅力を紹介します。
ものづくりの現場では、真摯な学びの姿勢と情熱こそが重要と、語り合う出演陣。
今回の番組の舞台となった「洋食の店 辰五郎」(京都市下京区高辻通油小路東入ル 075-352-7155)
少し価格は高めでも、より良い食材を使って美味しい料理を作りたいと、日々厨房で奮闘する山内シェフ。お客さんが完食して空っぽになったお皿が厨房に戻ってくることが、何よりの喜びだそう。
今回、番組がお店に持ち込んだ食材は、京北産の「京こかぶ」と「京みず菜」。いずれも「京のブランド産品」として人気の京野菜で中でも京北産のものは高い品質で、市場からも高評価を得ています。
農業系の学校に通ううち、農業の面白さに目覚め、祖父の持つ京北の圃場で4年前に野菜づくりを始めたという谷口さん。当初は伏見とうがらしを栽培していましたが、「どうせやるなら京北特産の京こかぶを作ってみては」と、地元の京こかぶ生産者、村山さんに誘われ、自らも栽培を開始。村山師匠の下、よりよい生産技術を研究する毎日です。
市場でも高い評価を得ている京北産の「京こかぶ」。これまで産地を支えてきた先輩諸氏に恥じない品を出荷したいと、冷え込みの強まる作業場で、ひと玉ひと玉、丁寧に洗い上げ、見事なまでに真白な京こかぶを出荷しています。
現在、7棟のハウスで、京みず菜を栽培している花倉さん。少しずつ種まきの時期をずらすことで、1年中、途切れることなく京みず菜を出荷しています。夏と冬では、生育環境も大きく変わるため、ハウス内の温度管理や水管理には、細心の注意を払っているそう。
京北の地で稲作や夏野菜の栽培に取り組んできた両親を長年手伝ってきた花倉さん。15年前、何か新しいことに挑戦したいと思った時、近所に京みず菜を栽培する先輩がいたことことから7棟のハウスを建て、ブランド京野菜づくりを開始。多くの先輩や仲間達と競い合いながら、より高品質な京みず菜を栽培したいと思っています。
辰五郎では、これまでサラダにあまり京みず菜は使ってこられなかったそうですが、試しに常連のお客さんに提供してみたところ大好評だったそう。京こかぶは、ソテー料理やスープとして出して頂きました。