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祇園祭行事一覧

長刀鉾町お千度(稚児社参)

祇園祭のお稚児さんには、鉾に仕える鉾稚児(ほこちご)と、祇園祭の神事である神幸祭・還幸祭で神輿の先導役をする久世稚児(くぜちご)があります。この項では、鉾稚児についてご紹介します。

昔の祇園祭では、船鉾以外、すべての鉾に生身の子ども、「生稚児(いきちご)」が乗っていました。しかし、昭和4年、放下鉾の稚児が人形に代わって以来、生稚児を乗せるのは長刀鉾だけとなっています。また綾傘鉾も、鉾の先導役として6人の稚児が巡行に参加しますが、こちらも鉾稚児といえます。

長刀鉾は残り31基を率いて進むため、神の領域の境界線に張られたしめ縄を切り、結界を解く必要があります。この大役を担うのが、長刀鉾に乗っているお稚児さんです。

稚児は毎年、およそ10歳前後の男子より選ばれます。同時に、稚児の補佐を務める「禿(かむろ)」と呼ばれる役の男子も2人、選ばれます。それが決定すると、形式上、稚児は長刀鉾町の養子となり、鉾町と結納を交わします。

■お千度の儀
そして7月1日に八坂神社で、長刀鉾町の「お千度(せんど)の儀」がおこなわれます。これは、その年の稚児・禿が、大役に選ばれたことを神に報告し、祭の安全を祈願する行事です。白塗りのお化粧を施した稚児・禿らが、鉾町の役員らとともに本殿を参拝。その後、本殿の周囲をみんなで時計回りに3周するものです。

3人の子どもと鉾町関係者ら、大勢で詣るということで、3回まわって、およそ延べ千回になるだろうというところから、「お千度」となっているそうです。

このお千度は、お稚児さんの仕事のスタート地点のようなもので、これから祭のクライマックスに向けて、お稚児さんはたくさんの役目を果たしていくことになります。

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