■建て方・巡行・曳き手
- 山鉾の建て方
(町内によって違いがある。) - 手伝い方、大工方、車方に別れており、次の分担で組建てている。
- 吉符入り式には参列し、町内から注連縄をいただく。(頭の家に取り付ける。)
-
○手伝い方
・頭以下 10名前後
・櫓組、縄掛け、真木建てを行なう。
(この場合、荒縄のみで組建てる。)
・巡行においては、音頭取りを行なう(通常2名、辻回し4名) -
○大工方
・棟梁以下 7〜8名
・手伝い方が櫓組と真木建てをした後に、床、手摺り、柱、天井、屋根等を組み立てる
・巡行においては、屋根方を行なう(4名) -
○車 方
・長以下 6名前後
・組建て、飾り付けが終わった後に、車輪4ケを取付ける。
・巡行においては、車方を行なう。(7〜9名)
※ご神体、懸装品、飾り金具等は、町内の方が取付ける。 - 音頭取り(巡行)-手伝い方
- 頭が宰領となる。
- 曳き鉾、曳き山の進行、停止の合図(指揮)を取る人。
- 通常 2人、辻回し 4人
- 掛け声と同時に扇子で合図をする。
- 屋根方(巡行) - 大工方
- 棟梁は、鉾の傍に徒歩で附きそい危険防止に当たる。
- 4人が屋根の上に乗る。
- 真木の動揺を加減し、電線等の障害を調整する。
- 車 方(巡行) - 車 方
- 長をサエトリといい。同名の七尺ばかりの細い棒を手にして指図する。
- 副は、カブラと呼ばれる先端のふくらんだ棍棒を持ち、車輪に噛ませてカジを取る。
- 木製のテコ(4〜5尺の樫の棒)を手にして車輪に入れる。
- カケヤにてブレーキの役をする。
- 「水やり」-カブラ、テコ、割竹に水を掛けて滑りをよくする。
- 人形方(放下鉾のみ)
- 3名
- 人形を使い、稚児舞を行なう。
- 山鉾の囃し方)
- 40〜50名が4畳半〜6畳の広さの所でお囃しをする。
- 笛、鉦、太鼓
- 山鉾を曳く人数
- 40人〜50人
- 山を舁く人数
- 20人前後
- 山鉾の曳き手、舁ぎ手
- 男子のみで、原則として成人
- 現在は、次の方々が曳き手、舁ぎ手となつている。
- 各山鉾の町内の方
- アルバイト(主として大学生)
- ボランティア
祇園祭山鉾巡行曳き手青年ボランティア委員会にて募集している。
【申込資格】 ・18〜40才までの男子
・その他の条件あり
【一般募集】 ・受付期間 5月20日〜31日 - 山鉾の曳き初めにおける曳き手
- 飾り付け、車輪の取付けが終わった山鉾が曳き初め(12日と13日)をするが、その時の曳き手は、男女、年令を問わずに参加できる。
- 鉾組建てに使用される荒縄
- 長刀鉾の場合
直経:1.5センチ
長さ:5,300メートル(100束×53メートル) - 辻回し
- 山鉾を90°曲げる時のことを「辻回し」といわれている。
- 辻回しは、回れる位置まで進み停止して、前車輪の行く方向に割竹を敷き、滑りが良くなるように水をかけて、音頭取り(この時は4人)の掛け声に合わせて、車方、曳き手が一体となって方向転換をすることである。
※ 大きく力任せに回すと過剰な負担がかかり車輪などが傷むので数回(3回位)で回すのが良いとされている。 - 辻回し用の割竹
- 割竹を使用するようになったのは、道路がアスファルト舗装されてからである。
- それ以前の地道のときは、樫の丸木を使用していた。
(一時期には、樫の木と割竹を混ぜて使用していたときもあった。) - 割竹の先端は、車輪に差し込み易いように削ってある。