祇園祭行事一覧
長刀鉾稚児社参
13日午前中。長刀鉾の稚児が、禿(かむろ)とともに八坂神社を訪れます。実はこの日から稚児は、正式には、地面を踏むことができなくなります。そこで活躍するのが「強力(ごうりき)」と呼ばれる男性。この強力が稚児を担いで馬に乗せます。そして立烏帽子水干姿で白馬に乗った稚児は、四条通を八坂神社に向かって出発します。
「社参の儀」は俗に「お位もらい」ともいわれ、八坂神社でお祓いをうけ、「五位少将十万石」と同じ格式を授かれるといいます。この日から稚児は巡行まで、精進潔斎の生活に入ります。
女人禁制の祭のしきたりにしたがい、稚児の世話一切は、男性がしなくてはならなくなります。つまり、普段は母親が食事を用意していても、この期間中、稚児の食事は父親がつくらなくてはなりません。食事の時間も、母親や妹など、女性は同席することができません。祭にまつわることもすべて、男性の役員が世話をすることになります。