祇園祭のある風景
無言詣り
24日に、花傘巡行を経て還幸祭がおこなわれ、祇園の神は無事、本社へとお戻りになりました。四条のお旅所にはもう、金色に輝く3基の神輿の姿はなく、いまは静かなたずまいを見せています。この花傘巡行の前、お旅所で神輿を目にすることができる数日間におこなわれる風習が「無言詣り」です。 神幸祭がおこなわれる17日の夜から、還幸祭の24日まで、祇園の神とおなじように鴨川をわたり、四条お旅所まで一日も欠かさず詣でて、願を立てる風習があります。もともとは、花街の芸妓・舞妓さんが、お座敷のあとで、恋愛成就を願って通いつめたことにはじまり、いまは、若い女性をはじめとした人々にひろまっています。お参りの途中で口をきいてしまうと、せっかくの願いが叶わないといわれています。そこから「無言詣り」と呼ばれているそうです。