今回の夢追人は、京都府福知山市の細見昌一さんと滋賀県高島市の西澤恵美子さんを訪ねました。
(リポーター:稲富菜穂)
【京都編】
京都府福知山市三和町は丹波くりの産地として知られ、平安時代に編纂された「延喜式」にも栗の産地として丹波が登場します。そんな三和町で丹波くりの栽培に情熱をそそぐ夢追人さんを訪ねます。
今回の夢追人細見昌一さん72歳。代々続く栗農家...ではなく、この圃場は昌一さんが空いていた土地に栗を植えたのが始まり。会社員として仕事と中学時代から打ち込んでいた野球に忙しく、栗の手入れは中々出来なかったといいます。20年以上趣味のような感覚で栗を植えていた昌一さんが本気になったのは、京都府の丹波くりマイスター養成講座に合格し、第一人者の山内善継さんに弟子入りをしてから。栗のすべてを教えてもらった昌一さんは今までやってきたことが遠回りだったことに気づき一念発起。本格的に取り組んで現在は3反5畝の圃場に194本の栗を育てる一方で山内さんの後継者として後進の育成にも励んでいます。
丹波くりは手をかけてやることが大切で、なかでも冬にやる剪定が大変重要なのだそうです。
細見さんが剪定した栗の木。枝の成長をイメージしながら剪定するのがポイントだそうです。
細見さんの相棒の丹波ノ龍琥くん。この辺りは獣害がひどく頭を悩ませていた細見さん。獣害対策に番犬を飼ったところサルの被害がなくなりました。
奥様手作りの渋皮煮。細見さんの栗の大きさにビックリ!
改めて細見さんにお話をうかがいました。
「丹波くりは人気があるので全然足りないのが現状です。師匠の山内さんに教えてもらったことを講師として若手の栗生産者に伝えています。たくさんの人が丹波くりを作り生産量を上げて、多くの人に丹波くりの良さを知ってもらいたいです。」と細見さん。
【滋賀編】
滋賀県高島市朽木(くつき)にやってきました。ここは滋賀・京都・福井の県境に位置する場所で、かつては近江商人が荷物を持ってかよった山の道でもあるんです。この大自然に囲まれて夢を追いかける方ってどんな方なんでしょう。
今回の夢追人は西澤恵美子さん。彦根市生まれの恵美子さんは林業を営む夫と結婚。本当は京都に住むはずでしたがこの地の豊かな自然にひとめぼれ。こっちで暮らしたい!と、ここ朽木で農業を手伝いながら3人の息子を育てました。次第に増える休耕田を何とかしようとウドの栽培を始め、2004年には体験・山菜摘み農園「じゅうべえ」をオープン。お客さんが自分で山菜を摘んで調理してその味を楽しんでもらう、そんな施設でしたがコロナの影響で今は農園のみ。
栽培した山菜を道の駅や直売所で販売しています。
春の季節は、寒ウド、山ウド、こごみ、タラの芽などの色々な山菜が獲れるのだそうです。
山菜博士⁉の西澤さんに農園を案内していただきました。勉強になりました。
収穫したばかりの寒ウドは生でも食べられるそうです。
新鮮な寒ウドを西澤さんに料理していただきました。お手伝いする稲富リポーター。
寒ウドの天ぷら、生ウド酢味噌、木の芽和え、煮物、焼き物。
改めて西澤さんにお話をうかがいました。
「きっかけは過疎が進み休耕田が多くあったので、それらを生かして何かできないかというのと、
山菜を採りに来る人が個人の所有地や畑に無断で入り込むなどのトラブルが多く、農園にしたらそんなのがなくなるかと思い始めました。今も心ない人はいるのですが、農園を始めたころのお客さんが今も常連さんとして連絡をしてくれるのが嬉しい。どんなに冬が厳しくても時期になればちゃんと芽吹く山菜に励まされて頑張っています。これからも山菜の魅力を広めたいです。」
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