今回の夢追人は、京都府亀岡市の齋藤護さんと滋賀県米原市伊吹の伊富貴務さんを訪ねました。(リポーター:稲富菜穂、西上真帆)
【京都編】
京都府亀岡市曾我部町におじゃましています。見てください、この里山の風景。自然がとっても近い感じがしますよ~
今回の夢追人齋藤護さん。代々続く農家の長男に生まれた齋藤さんは親から「農家を継げ」と言われ続けました。選択肢が農業しかないことに不満を抱きつつ、父に内緒で歌手になる夢をもち、レッスンに通いました。鼻の病気を患ったためプロの道を断念。今でも歌は大好きでカラオケ大会では知る人ぞ知る歌うまファーマーさんです。
齋藤さんは現在4つのハウスで京みず菜を周年栽培されています。出荷は毎日のルーティン。一年を通し、たわわ朝霧に出荷しています。
「夏は朝4時ごろから作業しています。なので夜7時頃には寝ていますね。元々は体が弱かったのですが京みず菜をはじめて健康になりました。来年で80です。」と齋藤さん。お若く見えますね~
齋藤さんのつくる「京みず菜」はたわわ朝霧でも大人気。齋藤さんの野菜を目当てで来られる方も多いそうです。
陳列作業をお手伝いします。
齋藤さんのほ場。こちらは年末年始頃の出荷用です。シャキシャキの元気な京みず菜です。
改めて齋藤さんにお話を伺いました。
「子供の頃は農家を継ぐことが嫌で嫌で仕方がなかったです。父に内緒でもう一つの夢、プロ歌手を目指していました。喉から血が出るほど歌にのめりこみましたが残念ながらプロは厳しかったです。今も農業をやりながら歌も歌っています。」
齋藤さんの夢は
「農業で儲けること。そして健康第一でカラオケ仲間と歌を歌い続けること」だそうです。
【滋賀編】
滋賀県米原市にやってきました。あれが滋賀県最高峰伊吹山です。この伊吹山ならではの作物があると聞いたのですが...早速訪ねてみましょう。
今回の夢追人、ブレスファーム伊吹・代表理事の伊富貴務さん73歳。市の職員だった伊富貴さんは生まれ故郷を守りたい、農業を元気にしたいとブレスファーム伊吹の前身である伊吹農業生産組合の立ち上げに参加しました。現在は農事組合法人ブレスファームとして伊吹在来そばと水稲を栽培しています。
伊吹在来そばの歴史は平安時代後期から鎌倉時代にかけて、伊吹山中腹に開かれた太平護国寺で修行をする修行僧たちが、食料を確保するためにそばの栽培を始めたことが起源らしいとのこと。右が伊吹在来そば。比べてみると大きさが違いますね。
こちらが伊吹在来そばのほ場。広いです。
9月頃の蕎麦の花咲くほ場。きれいですね。
当初は水稲、大豆、大麦、そばなどの集落営農を行っていましたが高齢化が進む中で何かもっと収益につながる方法はないかと模索した結果、伊吹に伝わる在来のそばに着目し、そばの生産とともに粉や麺に加工する六次産業化して収益を図るという営農スタイルにたどり着いたそうです。
こちらが直営店「蕎麦の里 伊吹」。「ブレスファームで栽培したそばや野菜を使うのはもちろん、従業員も地域の方にお願いしています。嬉しいことに、だんだんとお客さんも増えてきました」と伊富貴さん。
改めて伊富貴さんにお話をうかがいました。
「同級生たちの多くは外へ出たが、私は思わなかったです。ここの水があっていたのだと思います。農業は小さい頃から手伝っていたので前職を退職後自然な流れで農業をはじめました。伊吹が大好きなので...ずっとここで暮らしたい。
そんな伊富貴さんの夢とは、、、。
「私の夢は、せっかく先人が守ってきた在来そばをもっと知ってほしいと思っています。そのために栽培面積を増やして、色んな方に広めたいと思っています。」
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