今回の夢追人は、京都府宇治市の堀井成里乃さん。滋賀県甲賀市の谷口治郎さん・裕美さんご夫妻を訪ねました。(リポーター:中村葵 / 稲富菜穂)
【京都編】
源氏物語ゆかりの地、宇治にやって来た中村"葵の上"リポーター。
今回は老舗宇治茶店の姫君をお訪ねしますぞよ。
こちらが宇治の夢追人、堀井七茗園の堀井成里乃(なりの)さんです。
お父さんの代で6代続く老舗の一人娘さんです。
お店の茶園の名前は「奥の山」茶園。
室町時代から伝わる宇治茶の七つの名園のうち、唯一現在も残る茶園です。
そして、このお茶の品種名は・・・
その名も「成里乃」と言います。
成里乃さんのおじいさん、今は亡き五代目・信夫さんが、多くの在来種の中から選びぬいた品種に孫娘の名前を付けたのが「成里乃」。しっかりと品種登録もされてるんですよ。
加工場も案内していただきました。
抹茶は石臼で挽きます。きめ細かな粉になるよう、力を込めてごーりごり。
・・・お、重い!
今は機械が石臼を挽いてくれます。
何台もの石臼がバレリーナのように、クルクルくるくる。
加工場の中は、部屋中がお抹茶の甘~い香り☆
機械化といえば・・・
抹茶になる前の葉を碾茶(てんちゃ)と言いますが、三代目の長次郎さんは大正13年に「堀井式碾茶製造機」を考案。現在、日本中で使われている碾茶製造機は、これを元にしたものだそうです。 三代目スゴイ!このリアルな模型をつくった親戚の方もスゴイ・・・!!
見学を終えたところで、お店でお抹茶をたてていただきました。
堀井七茗園オリジナル、「成里乃」です。さわやかなグリーン。
お味の方も甘くてさわやかです~♪
自分の名前のついた抹茶に「初めはちょっと恥ずかしかった...」という成里乃さんですが、お客さんが「おいしい!」と言ってくれるのが嬉しいとニッコリ。
この春、家業の見習いをスタートした成里乃さん。実は大学4年で茶道の稽古を始めるまで、ほとんどお抹茶も飲まなかったそうですが、味がわかるようになってくると「やっぱり家のお茶が一番おいしい」と思うようになったそうです♪
「急須の無い家が増えて来ましたが、もう一度リーフで飲むお茶を楽しんでほしい」という成里乃さんの夢は・・・
「日本中の人たちが茶葉からお茶を飲んでいただけるようになって、世界中の人たちにうちの美味しいお茶を広めていくことです」
【滋賀編】
よ!やってる~?
って、居酒屋の暖簾ではありません。
今回の夢追人は「水口かんぴょう」のリポートです。
広重の東海道五十三次にも描かれている水口かんぴょう。
「水口はかんぴょう発祥の地なんですよ」と教えてくれるのは、JAこうか 水口かんぴょう部会部会長、谷口治郎さんです。
ふんぬっ!と持ち上げた、これが「かんぴょう」の材料、「ユウガオ」の実です。
重さは10~15キロ!
最近は水口でも、かんぴょうを作る家庭がめっきり減ってしまったそう。
若い世代にも地域の特産物を知ってもらおうと、この日は地元、水口高校の生徒さんたちといっしょに、かんぴょう作りのお勉強です。
ざっくり言うと、ユウガオの実を帯紐のように剥いて天日干したものが「かんぴょう」。
これは手動式の"かんぴょう剥きマシーン"です。
こんな感じになります~。上手く剥けたッス。
こちらは"電動かんぴょう剥きマシーン"。
階段状にいくんや・・・!
で、こうなります。(※体験用に残してくれましたが、下まで削ります)
中心の部分は「なかご」といって、地元の人にとってはここもご馳走。
刺身にしてワサビ醤油でいただくのもイケます♪
谷口さんの奥様、裕美さん考案の、天ぷらとミソ炒めにもチャレンジ。
美味いっス!!
かんぴょうの天ぷら、ヤミツキになる味です☆
「これ絶対ビールに合うわ...!」と思っている人が約1名。(左端の人)
地域の味、「水口かんぴょう」の魅力をたっぷり味わった生徒たち。
大人になって他所の人から聞かれたときに「水口ってこんなところ」と胸を張って答えてもらえるとウレシイ。と谷口さん夫妻。
地域の人たちが、ほんの少しでも自分の家で「水口かんぴょう」をつくってくれれば、と去年から無償で苗を分ける活動を始めた谷口さん。地元農協「JAこうか」も応援してます!
「広重の浮世絵の風景を絶やしたくない」と言う谷口さんの夢は・・
「生きてる間はおかあさん(妻)といっしょに旅行に行きたいなぁと思っています(治郎さん)」「思ってるだけじゃあかんで!(裕美さん)」「連れて行きます!(治郎さん)」「私は100歳まで がんばります!!(裕美さん)」
今月のプレゼント >>たくさんのご応募、ご意見・ご感想ありがとうございます!
※写真はイメージです。
堀井七茗園の抹茶「成里乃」(20g)を2名様、JAこうか「水口かんぴょう」(200g)を3名様にプレゼント。
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