今回の夢追人は、京都府京丹波町の新田尚志さんと滋賀県甲賀市の中栄康博さんを訪ねました。 (リポーター：稲富菜穂)
【京都編】
京都府京丹波町にやってきました。稲穂が色づく季節の到来です。
今回の夢追人・新田尚志さんです。かわいい枝豆Tシャツは地元の食のイベントに参加する際、家族で揃えたものだそうです。
収穫直前の「紫ずきん」です。去年から管理しやすいように生分解性のマルチを敷いて栽培しています。AIトラクターも導入したそうです。
2015年に法人化した新田さんは府内最大級の黒大豆枝豆生産者です。7月下旬の「京 夏ずきん」に始まり「紫ずきん」に「丹波黒」と、3人のスタッフと多い時には20人ほどのアルバイト・パートの人たちも加わって10月後半まで収穫が続きます。
稲富リポーターも挑戦。「紫ずきん」は1本1本根元を切って収穫します。なかなかの力仕事に汗だくになった稲富リポーター。ちょっと疲れた笑顔です。
出荷前の貴重な「紫ずきん」を少し収穫させていただきました。作業はこれで終わりではありません。新田農園の作業所に移動です。
脱莢(きょう)機を通すとあっという間に葉や枝とさやが分かれます。すごい勢いに稲富リポーターもびっくり！
新田農園では色彩選別機を導入して傷みや茶しみのある枝豆を選別しています。色彩選別機のおかげで選別の負担はぐっと小さくなったとか。新田農園では袋詰めの機械や保冷庫まで自前で備えているので収穫のタイミングを逃さず大量に出荷することができるんです。
黒大豆枝豆の産地として知られる京丹波町。昔からの作物はきっとその土地にあっているのだと新田さんは考えています。1割ほどが獣害で減収していると苦労を語る新田さんですが、地域の農業や風景と周囲の人の仕事を守ろうと奮闘しています。
新田尚志さんの夢は...
「今の黒大豆枝豆生産を僕の代は続けられるようにと思っていますが、大きな夢としては元気なうちにいろいろなところに旅行したいと思います」(新田さん)
【滋賀編】
滋賀県甲賀市にやってきました。忍者の里でお約束のニンニン！
今回の夢追人・中栄康博さんと妻の真己子さんです。2人でぶどうをハウス4棟で栽培するほか、アスパラガスや菊花も手掛けています。
4種類のぶどうを栽培している中栄さん。シーズンを締めくくるのはとっても美しいシャインマスカットです。お邪魔したのはまだ収穫前の時期でしたが、その大きさに稲富リポーターもびっくりです！
中栄さんの実家は農家でしたが田んぼは近くの人に預けて、夫婦それぞれ勤めていました。定年後、妻の真己子さんと85歳まで夫婦でできる仕事として選んだのがぶどう栽培でした。
中栄さんが就農を考えたのは滋賀県が勧めるぶどうの根域制限栽培法を知ったことがきっかけです。鉢植えのように根の範囲を制限することで水や養分の管理がしやすくなり、樹勢を抑えて実が育つようになるメリットがあるそうです。
もともと田んぼだったこともあり自分で考えてポットを地中に埋めていない中栄さんは、遮熱と反射を考慮してアルミシートのプチプチ(気泡緩衝材)でポットを覆っています。自分たちで素材を探して特別にオーダーしたときは発注先から何に使うのか尋ねられたそうです。
とにかく仲がいい中栄さん夫婦。夫婦でできる範囲で無理せず楽しく農業を続けたいけれど、ついつい手を広げて忙しくなってしまうと笑います。
特別に収穫前のシャインマスカットを試食させていただきました。天候不順もあり今年はこれまでになく糖度が上がってこないと2人は心配な様子でしたが、とってもおいしくて稲富リポーター大感激！2人も一安心でした。
夫婦それぞれに子ども時代の農業の幸せな記憶があるそうで、中栄さんは農業で家族の思い出をつくりたいと考えています。ぶどう畑を走り回るお孫さんの話を楽しそうにしてくれました。
中栄康博さん真己子さんの夢は...
「私たちの夢は1年でも長く一緒にぶどうを作ることです」(中栄さん夫妻)
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