番組審議会
1月番組審議委員会
- 開催年月日
- 令和6年1月22日(月)午後4時~5時30分
- 開催場所
- KBS京都放送会館 3階 第3会議室
- 委員の出席
- 森本淳生、平林幸子、松本和加子、松本邦子、山本範子、寺脇研、鈴鹿可奈子、新村恭
テレビ番組『TERRACE~京都のミライを照らす大学を目指して~』について合評
番組の合評では、今月の合評対象番組であるテレビ番組「TERRACE~京都のミライを照らす大学を目指して~」について各委員が意見を述べました。
合評に先立ち、制作担当者から番組について次のように説明を行いました。
「京都市立芸術大学が昨年の10月に、様々な人や文化が交流できる、テラスのような大学をコンセプトに掲げ、京都の玄関口京都駅前に移転して新たなスタートを切りました。史上初の省庁移転となる文化庁の京都移転と同じ年にも重なりました。昨年の11月26日の夜7時から30分番組で放送した番組では、一つの大学の引っ越しではなく、『文化芸術都市・京都』のシンボルゾーンを担う、京都市立芸術大学のいまを発信したいと思い制作しました。番組は、新キャンパスのコンセプトが『テラス』と『クロス』、そして『火床』という三つのコンセプトを掲げて作られた施設ですので、どのように織り込んで作られたのかという部分も紹介しました。また、大学の歴史と移転先の崇仁地域の歴史を振り返り、最後には京都市立芸術大学の未来像や、京都の文化・芸術振興が、大学の移転でどう変わっていくのかという部分を探りました。出演者はナビゲーターに、歴史学者の磯田道史さんを据えてキャンパスを探訪しました。赤松学長に案内していただいて施設を見学するだけではなく、磯田さんの知見を交えて学生とも交流しながら、キャンパス内を回ってその魅力を存分に伝えたいと思い磯田さんにお願いしました。また、キャンパスに込めた思いや大学の未来像をどう描いていくのかという部分を語っていただくために、京都市の門川市長と京都市立芸術大学前学長の鷲田先生にお願いして鼎談していただきました。また、崇仁地域での被差別部落の歴史を語っていただくために、地元住民の1人竹口さんにもインタビューを行いました。制作で苦労したところは、放送とともにYouTubeでも配信をしましたので、京都の人だけではなく、京都以外の人にも京都市立芸術大学の魅力を発信し、文化芸術からのまちづくり・京都の未来を感じてもらうように構成をしました。単なる新キャンパスの紹介ではなく、京都市の財政難のなか移転した京都市立芸術大学だけに『どのような大学となっているのか』、『教員や学生はどのような人が集まっているのか』をしっかり伝えたいと考えました。10月にオープニングセレモニーなどがありましたが、学生は授業がはじまっていなかったり、文化祭の準備をされていたり、ロケの制約がある中で、なるべく学生が生き生きとした姿を見てもらえればと思い制作しました。移転先の崇仁地域の被差別部落の歴史というのも必ず伝えたいと思い、地域の方々が大学の移転で自分たちの町を変えていくという思いを持たれ、市に要望書を提出されたりしていたところから、ご出演いただき伝えたのですが、30分という限られた時間の中でしたので時間配分にも悩みました」
そして委員の皆様からは次のようなご意見・ご感想を頂きました。「YouTubeでも配信がされるなら、場所を地図などでしっかり見せてほしかった」「誰でも出入り自由と開かれた大学ではあるが、セキュリティなど問題はないのか」「今後、大学がどのように変化していくのか続編を制作してほしい」「コンセプトの意味などが丁寧に説明されていて、大学のイメージがよく伝わった」「鼎談の場面で、畳の上に椅子を置いて話しているのが気になった。また、一般目線の方に出演してもらってもよかったと思う」「せっかくの機会なので、京都には芸術系の学校が多いことを伝えてほしかった」「学生のインタビューはわくわく感があって良かった」「誰が見てもわかるように、崇仁地区の説明をもう少しいれてほしかった」「引っ越しが多い大学なので沿革を詳しく説明してほしい」「設計された方の名前が出てこないことに違和感があった」「磯田先生の案内は適役であった」などの意見をいただきました。
(番組審議会事務局)
令和6年度 株式会社京都放送 番組審議会委員 (1月例会出席者)
森本 淳生 | 京都大学人文科学研究所 教授 |
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平林 幸子 | 京都中央信用金庫 相談役 |
松本 和加子 | 京都市文化観光資源保護財団 専務理事 |
松本 邦子 | 京都新聞社 編集局文化部長 |
山本 範子 | 京都府立府民ホール及び文化芸術会館 館長 |
寺脇 研 | 京都芸術大学 理事 |
鈴鹿 可奈子 | 聖護院八ッ橋総本店 専務取締役 |
新村 恭 | 一般財団法人 新村出記念財団 嘱託 |