今回は、千本丸太町東入る「京の惣菜 あだち」から番組をお届けします。
戦後まもない時代から、西陣千本の人々に愛され続けてきた「あだちのおばんざい」。4代目として厨房に立つ中川邦亮さんは、伝統の味を守りつつも、今の時代、これからの時代にあった「新しいおばんざい」づくりにも挑戦していきたいと意欲を燃やしています。
そんな「あだち」に、今回番組が持ち込んだのは、京都が誇る伝統食材、「賀茂なす」と「伏見とうがらし」。今やブランド農産物として、全国的にも名高いこれらの野菜も、生産現場では、日々、農家のみなさんが、智恵や工夫をこらし新しい栽培法を工夫しているのだとか。
真の伝統は、日々の智恵の積み重ね、そして、その智恵を生み出す若い力があってこそ紡がれるもの。料理と農業、両方の世界に共通するテーマを、熱く語り合います。
伝統の味は日々の挑戦の中から生み出されるもの。「おばんざい」と伝統野菜に共通するテーマについて語り合う出演陣
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九条ねぎ 畑中さん(久御山町)
ここ数年、九条ねぎ栽培に力を入れている山城地域。久御山には大型の調整包装施設が設けられています。施設で洗浄、検品、包装を行うため、生産者はより栽培に力を入れることができるようになり生産量もアップしています。産地としての体制が整う中、新規就農する若手も増えていて、ねぎ栽培は2年目という畑中さんもその一人です。一番、土づくりに気を遣っているという畑中さん。健康に育ったねぎは病気も出にくく、薬もほとんどかけないので安全安心です。常にねぎの色や形、つやなどに気を配り、肥料設計を細かくコントロールすることで風味豊かな味わいに育てています。
京都ポーク 仲本さん(亀岡市)
京都府では長年、柔らかで風味のある豚肉を作るため交配方法を研究し、そして生み出されたのが「京都ポーク」というブランドです。仲本さんは父の代から亀岡市の南西部、水と緑豊かな山中で養豚業を営んできました。40頭あまりいる母豚が年に2回出産するので4日に一度は赤ちゃんを取り上げることになるため、ほぼ毎日豚舎に泊まり込んでいるのだとか。仲本さん手作りの秘密のごはんと新鮮な山水、そして一頭一頭への目配りを欠かさず、健康管理に力を注いでいます。毎日パン工場から仕入れたパンの耳や割れて出荷できなくなった菓子類なども与えています。パンばかりで飽きないように食堂などから出る廃棄食材にビタミンなどの栄養分もプラス。日々の気配りとおいしいごはんが最高級の味わいを生み出すのです。
今回は、十条油小路にあるラーメン店「金の豚」から、番組をお届けします。
コンビニで働いていたところを、スカウトされてラーメンの道に入ったという店主の寺田さん。先輩達の技を盗み見て覚えるうちに27年の歳月が流れ、今年の春から自身の店として経営に携わるように。
「同じ材料を使っても、その日の気温や湿度で、なかなか同じスープに仕上げるのは難しい、その奥の深さがラーメンの魅力」と語るように、常に五感を際立たせ、素材と向き合って「こだわりの一杯」を生み出しています。
そんな「金の豚」に、今回番組が持ち込んだのは、京都が誇るブランド豚と、今や首都圏でも大人気の九条ねぎ。最高級の農畜産物を作りだすため、寺田さん同様、五感を駆使して日々の仕事に取り組む生産者の姿を紹介しつつ、大変ながらも魅力あふれる「ものづくりの仕事」の妙味を、語り合います。
五感を働かせ、自身で考え習い覚えた技こそが最高の味わいを創り出す!ものづくりの醍醐味を、語り合う出演陣。
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京たけのこ 柴田さん(京都市)
京都市西部に位置する大枝塚原町は昔から美しい竹林が広がり「京たけのこ」の産地として知られていました。明治期にはすでに生産組合が作られ、各地に行商に出向いていたということです。代々受け継いできた竹林で毎朝4時からたけのこを掘る柴田さんはこの道50年以上の大ベテラン。粘土混じりの軟らかでしっとりとした土質が最高級のブランド「京たけのこ」を生み出します。親竹を5年単位で管理し、育てる間隔も調整、伸びすぎないように先端を折り取り、11月頃には竹林全体を覆うように土をかぶせる土入れを行うなど1年を通して作業が続きます。そうした努力とわらや草を含むふかふかの土のおふとんが「京たけのこ」を育むのです。
春きゃべつ 平岡さん(京都市)
羽束師地区の春きゃべつは昭和50年代から洛南を代表する野菜のひとつとして、京都や大阪の市場に出荷されてきました。JA京都中央の青壮年部の初代部会長でもある平岡さんは地域のリーダー的存在として活躍しています。街中とはいえ鳥の被害や住宅地に隣接するため農薬の使用を極力控えるなど、都市農業ならではの苦労が少なくない中、平岡さんは逆にやりがいがあると考えています。効率化のため同じ畑で違う品目も手がけますが、地力を保つために平岡さんが愛用しているのは、街路樹を選定した際にでる枝をたい肥化した肥料です。JAと京都市が開発したもので動物性の有機肥料よりやさしく、長期にわたって野菜づくりができる土に整えてくれるのだとか。
今回は、東洞院通二条下ルに、去年5月にオープンした「欧風厨房スリール」から番組をお届けします。
大阪のクリヨンを皮切りに、京都や神戸のホテルレストランで経験を重ね、特にソースに磨きをかけてきたというオーナーシェフの中西さん。日々、ひたむきに料理と向き合い、素材の特色を引き出す創造性豊かな、それでいてフレンチの王道を感じさせる安定感のある一皿を提供しています。
そんな「欧風厨房スリール」に、今回番組が持ち込んだのは、日本一と名高い、大枝塚原産の「京たけのこ」と、京都市南部で春から初夏にかけて栽培される「春きゃべつ」。
街中ながら、今も豊かな土質の農地を持つ京都ならではの、鮮度抜群の野菜達!作り続けるのは、代々農業を受け継ぐ、ものづくりの達人ともいえる生産者達!情熱を傾け、ひたむきに仕事と向き合うその姿を、現場からリポートします。
日頃から、地元の野菜を使っている中西シェフとともに、地産地消の素晴らしさと、京都ならではの都市農業の魅力を語り合う出演陣
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ほうれん草 上田さん(京丹波町)
昭和50年代頃からほうれん草栽培に取り組んできた瑞穂地域。親子2代続くほうれん草農家の上田さんは土の管理にこだわっています。土のpHと残った肥料分を調べることで土の状態をコントールし、病気や虫も出にくくなってきたとか。夏場にはビニールでハウスの土の部分を覆って太陽熱で消毒を行うなど、様々な工夫をこらし、安全でおいしいほうれん草栽培に取り組んでいます。
京の肉 八木さん(亀岡市)
京都が誇るブランド牛「京の肉」。その一大産地のひとつが亀岡市です。50年以上にわたる肉牛生産の歴史があり、地元では「亀岡牛」の名前でも親しまれています。京都府では衛生管理等が徹底された安全な畜産施設・牧場の認定制度を拡充していますが、そのひとつ八木畜産では飼料の配合に工夫するほか、一頭ずつの個性を見極めてストレスを与えないよう育てています。
今回は、川端二条東入に昨年10月にオープンした肉洋食オオタケから番組をお届けします。
ハンバーグやステーキ、コロッケなど、馴染み深い洋食メニューながら、肉の扱いや調理法にとことんこだわった「唯一無二の一皿」を目指すオオタケ。ご主人の大竹康貴さんは、肉好きが高じて和食の料理人から一転、フランス料理店や精肉店で修行を積んで念願の店を開いた、異色の経歴の持ち主。どこにもない新しい道を切り開く苦労、だからこそのやりがいを、奥さんの世都子さんとともに、語って頂きます。
そんな肉洋食オオタケに、今回番組から提供させて頂いたのは、京都が誇るブランド牛肉「京の肉」と瑞穂のブランドほうれん草。農業の生産現場でも、農家それぞれが工夫を凝らし、どこにもない唯一無二の逸品を生み出すための苦労を重ねています。生産者、料理人、どんな仕事にも共通する「ものづくりへの想い」を現場からリポートします。
「唯一無二の我が道を求める」その難しさや喜びを語り合う出演陣
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