伊勢に七度、熊野に三度。古人(いにしえびと)にとって、熊野は伊勢と並ぶ聖地であり、生涯を通じて参詣を望む「祈りの地」でした。はるばる、山河や海辺を辿り、その末に行き着いた三つのお社。それが熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社です。仏の慈悲をたずさえた熊野権現と呼ばれる『三柱の神』が鎮まります。男女や身分の分け隔てなく数多の人が一心に祈ったのは"よみがえり"。すべてを迎え入れる救いのお社を訪ねます。和歌山県の南部、祈りの道に坐すごりやくさん、熊野三山をご紹介します。
2020年4月27日 放送
伊勢に七度、熊野に三度。古人(いにしえびと)にとって、熊野は伊勢と並ぶ聖地であり、生涯を通じて参詣を望む「祈りの地」でした。はるばる、山河や海辺を辿り、その末に行き着いた三つのお社。それが熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社です。仏の慈悲をたずさえた熊野権現と呼ばれる『三柱の神』が鎮まります。男女や身分の分け隔てなく数多の人が一心に祈ったのは"よみがえり"。すべてを迎え入れる救いのお社を訪ねます。和歌山県の南部、祈りの道に坐すごりやくさん、熊野三山をご紹介します。
神社に参詣することで与えられる「御利益」。その多くは、その神社がなぜ造られたのかという、ご由緒に由来します。
日本人は岩や滝、巨木や陽の光など、自然の中に「神」を感じ、その土地を敬ってきました。今で言う“パワースポット”ですが、それはやがて、その地に暮らす人々の守り神として敬われ、祠や社が築かれ、これが神社の原型になったと認められます。
即ち、神社が与えてくれる「御利益」とは、遡っていけば、その土地を愛する人々の心が原点にあるとも捉えられます。
本番組は、上記の視点より、全国各地の「御利益が得られる」として有名な神社を訪ねて、その御利益に込められた心の形をひもとき、その土地の歴史、風土、特産品などを紹介する、あらたな視線の紀行番組です。