仕入れた野菜を直営店やネットで販売している株式会社 坂ノ途中の代表。大学時代にバックパッカーとしてチベットで見た太古から続く循環型農業に感銘を受け、環境負荷の小さい持続可能な農業を広めようと坂ノ途中を設立。有機農業や、気候や土質に合わせた栽培スタイルを志す人が多い新規就農者に目をつけた。新規就農者は、美味しい野菜を作っているが、収穫が少量で安定しないため、売り先がないことで続けられる人が少ない。そこで新規就農者と美味しい野菜を求める消費者をネット通販でつなぐことに成功した。小野さんが今挑戦しているのが「森の中でのコーヒーづくり」。焼き畑農業によって森林がどんどん伐採されている南アジアの現状を改善しようと立ち上げたプロジェクトだ。森の樹木がつくる日陰でコーヒーの木を栽培することで、熟成したコーヒーの豆が収穫できることを現地の人に知ってもらい、収益を確保しながら、森を守ることができる農業を提案、実践している。