京都市の京北エリアに工房を構える「村山木工」の代表。指物の技術と組子の技術を合体させた「京組子」を生み出し照明や室内装飾などで注目を集めている。父親は「和額」作りに従事する指物師。高校生の時に友人に誘われてバンドの世界へ。その後インディーズバンドのドラマーとして全国ツアーを回った。音楽の世界で、才能に限界を感じ始めていた20代の後半に父親が病にたおれて入院。実家の工房に戻る。改めて指物の仕事に携わると楽しい仕事だと感じるように。1996年に京北に工房を構え独立。雛人形の節句飾りを中心に仕事をしていた。しかし、雛飾りの需要は減少傾向になっていった。そんな時に友人から相談されたのが、東京のパレスホテルの結婚式の神殿の内装を組子で作ってほしいという依頼。これまでにない経験だったが苦労しながらも1年半をかけ、天井から壁面まですべて伝統的な木工装飾で飾ることに成功する。この仕事が評判を呼び、以来、ホテルや飲食店の内装や建具、インテリアなど主に現代の商業施設を飾る仕事を増やしてきた。