銘菓「真盛豆」で知られる1856年創業の京菓子司「金谷正廣」の6代目。金谷さんが2020年から取り組んでいるのが京都市京セラ美術館のミュージアムカフェ「ENFUSE(エンフューズ)」とコラボして、美術館所蔵の絵画作品をモチーフにした生菓子の創作。はじめて作ったのが丹羽阿樹子作の「遠矢」をイメージした菓子。女性が矢を射る姿を三角形の模様で抽象的に表現した。また、コロナ禍でお茶会が開かれることが少なくなったことで生み出したのが「蓮葉 -Hasuha-」というブランド。「もしも世界の中心が和菓子だったら?」というコンセプトで、「チタン製の菓子楊枝」や「生菓子専用の皿」を製作。コロナ禍でも家で抹茶とお菓子を楽しんでほしいとSNS映えするように作った。気軽に和菓子に触れてもらえる機会をつくることで、お茶や和菓子の文化に興味を持ってもらえると、うれしいと語る。