伏見区にある「中畝酒店」の3代目。高校2年生の時に父親が亡くなり、高校卒業後、祖父のもとで家業に入る。時代とともに安売り競争で大手に勝てず、徐々に売り上げが下がっていった。そんな状況を破るきっかけが、岐阜県の酒蔵、白木恒助商店の長期熟成古酒「達磨正宗」に出会ったこと。江戸時代までは、日本酒の長期貯蔵古酒は珍重されていたが、明治に法律が変わり、貯蔵しているお酒にも、税金がかかるようになったため、戦後までその歴史が途絶えていた。熟成古酒復活の熱いストーリーを伝えながら、販売するとお客さんに思いが伝わって売れるように。これ以降、「旅する京の酒屋さん」というキャッチフレーズで全国各地の酒蔵に足を運び、造り手の想いがつまった日本酒を販売している。他にも、日本一深い湾「駿河湾」と日本一高い山「富士山」で熟成させたオリジナルの日本酒も販売している。